「日本人のTwitter好きは“異常”」――Twitter、開発拠点を日本に新設 世界に活用法を提案 | ニコニコニュース

ジャック・ドーシーCEO
ITmedia ニュース

 Twitter Japanは9月3日、先月移転した新オフィスで事業戦略を発表した。世界的にも“異常”なほどアクティブなユーザーが多い日本を重要な市場と捉えており、国内に開発拠点を開設し、ユーザーの動向を参照した新機能をリリースしていくという。

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 米Twitterのジャック・ドーシーCEOはビデオメッセージで「サービス開始から約10年、日本のユーザーがTwitterの成長をけん引してきた」「今後開発拠点を日本に置き、さらにユーザーの満足度に貢献していく」と日本市場の重要性を強調した。

 Twitter Japanの笹本裕代表は「日本は『バルス』で最高秒間ツイート記録を持つなど、世界的にも“異常”なほどTwitterがよく利用されており、本国の社員から『どうして日本人はこんなに使うの?』と聞かれることもしばしば。普及具合、活用の幅などあらゆる点で世界をリードしている」と話す。すでに一定の普及が進んでいる中で、さらに攻めていきたいと意気込む。

 日本のユーザーはTwitterと生活が密着しているようだ。「情報発信だけでなく、電車の遅延や地震の発生など、自分の身に起こったことをすぐに投稿する生活への密着具合が日本人ユーザーの使い方の特徴。お店の前の行列に『なんだあれ?』と思った時にTwitterで検索するとすぐに分かるのは日本だけ」(牧野友衛執行役員)。

 「日本のユーザーがTwitterの使い方を“発明”している」(笹本代表)と評価し、これまで米国をメインとしていた開発拠点を日本に新設。ユーザー動向を新機能開発につなげる体制を強化する。笹本代表は「日本のモバイル環境は世界一で、ユーザーの熱も高い。日本発のプロダクトでTwitterの可能性を世界に提案していきたい」と話す。

 7月にはニュース機能を世界に先駆けて日本でリリースした。特にニュースに言及するツイートが多い日本の現状を踏まえて生まれたもので、キーワード単位の「トレンド」とは別に話題のトピックについて把握しやすい機能になっている。現在までに米国、インド、ブラジルでテスト導入しており、いずれもユーザーの反応は上々という。今後世界に広げていく予定だ。

●「Twitter経済圏」の広がり

 月間ログインユーザー数が世界3億1600万人に達しているTwitterが、さらなるユーザー数増に加え、目を向けるのはサービス外からのツイート利用だ。ログアウト状態でツイートを閲覧するユーザーが月間5億人、リアルタイム検索やWebサイトへの埋め込みなど、Twitterドメイン外でのツイート表示数が3カ月あたり1850億回超――と情報収集の手段としての需要の伸びが目立つという。

 昨年秋に発表したアプリ開発キット「Fabric」も順調に推移しているという。クラッシュレポーティングやマネタイズなどの機能を組み込む開発者向けキットとして、導入デバイス数は10億台以上に上る。直接的にユーザー数に貢献する形ではないが、スマートデバイスを通じた「Twitter経済圏」の広がりとして、今後国内でも展開を強化していく。

 広告商品としては、アプリのダウンロードにつなげる「モバイルアプリプロモーション」が好調で、広告主と代理店向けツールの充実、スモールビジネス向けのソリューションの強化などに力を入れていく。ユーザーとの最初の接点を生むだけでなく、アプリ自体の継続利用を促し、ライフタイムバリューを高める施策やツールも取り入れていくという。

 マネタイズ面ではBtoBにも重点的に取り組む。ツイートデータを活用した法人向け商品開発・展開を進め、マーケティングやトレンドチェックから一歩進み、消費者のインサイトをより深く分析する手段を提供していきたいとした。

情報収集の場としても活用を

 グローバルで抱えているサービス全体の課題として、牧野執行役員は「シンプルがゆえに、逆に何ができるのか分かりにくい」点を挙げる。既存のユーザーは「情報収集」をTwitter利用の目的に挙げるが、まだ使っていない人は「ツイートするもの」「発信しなくては意味がない」と考えている傾向があり、そのギャップに訴求の可能性がある――とみている。

 「ニュース」タブの追加や、ログインせずにツイートが見られるような変更も、情報を閲覧するプラットフォームとしての活用を想定した機能強化だ。

 「Twitterはツイートしてもらえなければ存在意義はなく、文字通りみなさんとともに歩んできたサービス。震災の時にライフラインとして活用された記憶も新しく、今後さらに情報インフラとして信頼されるものにしていきたい。大きく成長してきたがまだまだ投資のフェーズ。Twitterの利用機会をさまざまな形で提案していければ」(笹本代表)