中国経済がクシャミをすれば、アジア各国は寒気を感じる=中国メディア | ニコニコニュース

サーチナ

 韓国の8月の輸出額が前年比14.7%の大幅減少になったことに対し、中国メディアの華爾街見聞は2日、「中国経済がくしゃみをすると、アジア各国が寒気を感じる」と形容し、中国経済の影響力の大きさを論じた。

 記事は、韓国の8月の輸出が前年比14.7%減となり、2009年8月以来の減少幅となったことについて、「韓国にとって最大の貿易相手国である中国経済の需要鈍化が大きな原因」と指摘。また、中国政府が8月11日に人民元の事実上の切り下げを行ってから「その影響が反映された初の統計となった」と論じた。

 続けて、中国の人民元切り下げは「金融市場に激震をもたらした」だけでなく、中国経済の減速に対する懸念も生み出したとし、実際に中国の製造業も減速していることがすでに経済指標に現れていることを伝えた。

 さらに、英国の大手金融機関HSBCのエコノミストの見解として、中国経済の減速と、それにともなう世界の商品価格の下落は世界に深い傷をもたらすと伝えたほか、国際通貨基金(IMF)の関係者も「中国経済の状況によっては世界経済はさらに下振れする」と警戒心を示していることを伝えた。

 また記事は、ピーターソン国際経済研究所のデータを引用し、G20(主要20カ国・地域)のうち、2013年時点の輸出全体に占める対中輸出の割合が高い国・地域としては、オーストラリアが36.1%で最大だったと紹介。さらに韓国が26.1%、ブラジルが19.0%、日本が18.1%だったことなどを伝えた。

 輸出全体に占める対中輸出の割合が36.1%に達したオーストラリアでは、中国の需要鈍化がすでに同国の経済に影響を与えていると伝え、15年第2四半期の経済成長率が11年3月以来の低水準となったことを指摘した。

 さらに、輸出額全体のうち約4分の1が中国向けである韓国も中国減速の影響を受け、8月の輸出が前年比14.7%の大幅な減少につながったと指摘し、「中国経済がくしゃみをすると、アジア各国が寒気を感じる」としたうえで、中国経済の減速の影響がアジア各国に波及してきていると論じた。(編集担当:村山健二)(写真はイメージ。「CNSPHOTO」提供)