「もはやカルト集団!?」 高校生ラブライバー威力業務妨害逮捕の余波 | ニコニコニュース

『ラブライブ!』公式サイトより。
おたぽる

 あまりいい話が耳に入ってこない“ラブライバー”。それだけに世間でも叩かれることが多いが、ラブライバー同士でもいろいろあるようだ。先頃、ラブライバーに対し殺害予告を投稿した高校生が逮捕された事件が、その象徴。「もう全員逮捕してくれよ」と、同事件への世間からの風当たりは厳しい。

 TVアニメ、映画、マンガなど、さまざまな展開を見せ、全国にラブライバーを増やし続ける『ラブライブ!』。作中に登場するアイドルグループ・μ'sに夢中になってしまうわけだが、メンバーも9人いるため、一口にラブライバーと言っても、それぞれ“推し”が違う。やれ穂乃花だ、やれ海未だと、“推し”を巡るいざこざも起こるというものだ。今年2月に神奈川県川崎市で起きた中学生殺害事件も、加害者、被害者共にラブライバーということで話題となった。

 ラブライバー同士以外でも、ゲームセンターにいた小学生女児の名前が『ラブライブ!』に登場する“矢澤にこ”と同じ“にこ”であることに対し、「改名しろ」「顔に合ってない」といった暴言を吐いたり、大音量で同作のスマートフォン向けゲームをしていたことに注意をしてきた男性に腹を立て殴ったり、クレーンゲームのガラスを割ったりと、数多くの事件が起きている。

 つい先日には、声優・三森すずこに対し、インターネット掲示板に「事務所押し入ってぶち殺す」と書き込んだ男が、威力業務妨害の疑いで逮捕されたばかりだ。しかも、犯行動機が「自分が好きな声優を三森さんのファンがけなしたので腹が立った」というもの。三森が『ラブライブ!』の園田海未役を務めているため、「ラブライバー同士では?」と騒がれてしまった。

 たび重なる事件に、世間からは「ラブライバー=犯罪者」と、善良なラブライバーもひと括りでイメージされてしまうのが悲しき現状だ。

 そうした風潮の中、今年7月、富山県の高校1年の男子生徒が「全国のラブライバーを一人残らず殺します」とTwitterで投稿。恐怖を伝えるべく、刃物を持った画像まで載せてしまった。『ラブライブ!』のアニメ制作会社もその投稿を無視することはできず、関連イベントの警備を強化。そして、警視庁は今月2日までに男子生徒を“業務を妨げた疑い”で逮捕。男子生徒は「『ラブライブ』は好きだが、(マナーが悪いから)ファンが嫌いだった」と、ラブライバーを自認した上で容疑を認めているという。

 この事件を受け、世間からは「目くそ鼻くそになっちゃったね」「ブーメランかよ」「ラブライバーこえー」といった声が上がっている。中には「もはやカルト集団だろ」「辞書に載るんじゃない?ラブライバー:熱狂的な犯罪者たちの意」といった、悪意に満ちた意見を述べる人も見られた。さらには、「アニオタってほんと悪だな」「オタクって一体なんなの?」と、ラブライバーを越え、アニメオタク、オタクまでをひと括りにする声も。

 ファンの数が多いため、その一部が事件を起こすだけで、多くのラブライバーは純粋に楽しんでいるはず。悪いニュースではなく、いいニュースが世間の耳に届けば、徐々に認識も変わっていくかもしれない。