アンカラでのG20財務相・中央銀行総裁会議に出席した、中国の楼継偉財政相(右)と中国人民銀行の周小川総裁=5日(共同)
共同通信社

 【アンカラ共同】トルコの首都アンカラで開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の4日の討議で、中国の楼継偉財政相が自国経済の先行きについて「今後5年間は厳しい状態が続く。もしかしたら10年間かもしれない」と説明したことが6日分かった。会議筋が明らかにした。

 これまでのG20で中国は楽観的な景気見通しを前面に出すことが多かった。だが、人民元相場の切り下げで中国経済への懸念が高まり、世界同時株安になるなど市場が混乱。国際社会から「経済政策が不透明だ」との批判を受け、厳しい現状を率直に説明する異例の対応に追い込まれた形だ。