2011年に京都市伏見区の建設会社「南山建設」に勤務していた男性=当時(36)=が自殺したのは、過重労働などによるうつ病が原因として、京都府京田辺市の妻(41)らが会社に1億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、京都地裁は10日、請求全額の支払いを命じた。

 判決理由で堀内照美裁判長は男性がうつ病の診断書を社長に見せていたことに触れ、「健康状態が悪化しているのを認識しており、安全配慮義務違反があった」とした。

 判決によると、男性は11年5月26日午前に会社でうつ病の診断書を社長に見せた後、同日午後1時ごろに自殺した。