与党圧勝、長期政権維持=野党伸びず―シンガポール総選挙 | ニコニコニュース

 【シンガポール時事】シンガポール議会(一院制)選挙の投票が11日行われた。即日開票され、与党・人民行動党(PAP)が圧勝することが確実となった。野党・労働者党(WP)は議席拡大を目指していたが、難しい状況となっている。PAPは英連邦自治州時代の1959年からの長期単独政権を維持することになった。

 選挙では、小選挙区(1人区)13区、グループ選挙区(4〜6人区)16区の計29選挙区の議員定数計89議席をめぐり、与野党候補・無所属候補計181人が争った。

 改選前の選挙区議員の定数87議席の内訳は、PAPが80議席、WPが7議席。11日深夜時点の選挙局の集計によると、得票率でWPがPAPを上回っているのは、1グループ選挙区(5人区)と1小選挙区の計6議席にとどまっている。

 選挙戦で、リー・シェンロン首相は、65年の独立後飛躍的な経済発展をもたらしたPAPの実績を強調。「他国のような普通の国になってしまうのは想像できない」と述べ、政権継続の必要性を訴えた。今年3月の建国の父リー・クアンユー氏の死去や8月に行われた建国50周年の祝賀行事で国民の愛国心が高まっているタイミングで選挙が行われたことも、PAPに有利に働いたとみられる。

 WPは「先進国の議会に移行を」のスローガンを掲げ、「政府を監視するには最低でも20議席が必要」と不均衡な議会勢力を是正すべきだと主張したが、目標の達成には遠かった。