中国では轢き逃げが戻ってくる

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中国では轢き逃げ(Hit and Run)ではなく、轢いたら戻って死ぬまで轢く「Hit to Kill」のドライバーがいるという信じられないような話がThe Slateに紹介されていました。

筆者はロースクールで教鞭を執るGeoffrey Santさん(NY中国文化センター理事)。この話を初めて聞いたのは台湾で90年代半ば、英語教師をやってた時のことだったと言います。最初は冗談だと思ったのですが、ネットが普及して写真や映像がいろいろ出回ってきているようです。

ケース1)
仏山市で今年4月、BMWが果物市場を猛スピードで通過中、2歳女児に衝突し、女児が頭部にけがを負った。「ストップ!子ども轢いたよ!」と祖母が叫ぶと、BMWは一瞬停まり、やおらバックギアに入れて女児を轢きに戻り、前進して3度轢き、やっと車から降りてきた。無免許運転の女性は青ざめる遺族に即座にオファーした。「私が運転してたって誰にも言わないで。夫だってことにしてください。お金はあげますから」。検察は「事故だった」という女性側の主張を受け入れ、2-4年の刑に減刑を勧告。

ケース2)
2008年にTVで紹介された監視カメラ映像。台州市でパサートが猛スピードでバック中、64歳の女性を轢いた。運転手は一瞬停まると、ギアをDに入れてもう一度轢き、Rに入れてまた轢き、DとRを忙しく切り替え地面にめり込むまで5回轢いて逃走。裁判所は「ゴミ袋だと思った」というドライバー側の主張を受け入れ「意図的殺害」ではなく「過失」と判断、たった3年の刑を言い渡した。罰金は70,000ドル(833万円)。


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ケース3)
2010年Xinyi(これは台湾かな?)で金持ちの若者がBMW X6で駐車場から後進してきたところで3歳男児を轢いた。男児は頭部にけが。若者はギアをDに入れてもう一度轢き、BMWから降りてバックギアに入れ、男児の上を間違いなく通るように車を手で押しながら轢き、運転席に戻ってもう一度頭を轢いて逃走。警察は「ダンボールかゴミ袋だと思った」というドライバー側の主張を受け入れ、殺人はおろか轢き逃げの罪さえ、認めなかった。

ケース4)
四川省で大型トラックが2歳男児を轢いた。男児はすぐ立って道の反対側に吹き飛ばされた傘をとりにいこうとしたが、何を思ったかドライバーがRに入れて後進してきてまた轢いた。男児は10m引きずられ死亡。警察署長は目撃証言をまったく聞き入れず「後進した事実はない」とした。怒ったネット民が写真を投稿

ケース5)
雪道で高齢の男性が滑って転び、女性ドライバーが何度も轢いてる姿がたまたま映像に残っていた

なぜこんなことをするのか?

要するに、刑がお話にならないぐらい軽いんですね。あと、けがを負わせると一生医療費を負担しなければならなくて高い時には何千万円もかかってしまうのだけど、殺してしまえば葬儀代1回で済むからなんだとか。賠償金含めても金額にして30,000~50,000ドル(357万~600万円)。ずっと安上がり。だから。


source: The Slate

(satomi)

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