中国がギリシャに「ラブコール」? アテネで「抗日戦勝」記念レセプション=中国メディア | ニコニコニュース

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 中国メディア・新華網は14日、ギリシャの中国大使館で11日に中国の戦勝70周年記念レセプションが行われ、ギリシャのメディア関係者や研究者を含む各界関係者が出席したと報じた。

 記事は、レセプションの中で鄒肖力大使が「両国は同じ古代文明国。国交樹立から43年間、数多の重大な問題において相互理解と相互支援を行ってきた」とスピーチ、「困難な時期には互いに助け、固い友好と相互信用関係を構築した」と語ったことを紹介。さらに「両国関係が新しいステージへと入り、両国国民の幸福や世界、人類の進歩に大きな貢献を果たすことになると信じている」としたことを伝えた。

 また、ギリシャ共産党中央委員会幹部が、反ファシズム戦争における中国が果たした役割を評価するとともに、日本の軍国主義復活を試みる動きに対して反対の姿勢を示したこと、ギリシャ中国友好協会の会長が「ギリシャと中国は似たような経験を持っている。ギリシャはかつてドイツ人とイタリア人に侵略されたが、最終的には勝利をつかんだ」とし、中国訪問時に見た抗日戦争写真展に感慨を覚えるとともに、ギリシャでも展示を行うよう望んだことを併せて紹介した。

 表面上は、中国が戦勝70周年において、同じ「被侵略」の経験を持つギリシャとの友好・協力関係を深めることが目的のように見える。しかしその背景には、長期的な経済危機にあえぐギリシャに対して、中国が食指を伸ばしつつある状況が垣間見える。過去の同じ境遇を強調しつつ財政面での「救いの手」を差し伸べることで、ギリシャの中国に対する親近感、連帯感を高めようとしていると言えそうだ。(編集担当:今関忠馬)(写真は新華網の14日付報道の画面キャプチャ)