近隣トラブル、悩まされていること1位は……? | ニコニコニュース

SUUMOジャーナル

日本の人口密度は高い。総務省統計局の発表するデータによると、人口1000万人以上の国のなかでは、ルワンダ、ベルギーに次いで世界6位。それだけ寄り添って住んでいるから、近隣住民の日々の行動はイヤでも気になってしまうが、みんな、どんな近隣トラブルに悩まされているのだろう。もっともイヤなトラブルは何だろうか……?
約3割が近隣住民に不満。未婚者は不満が高め傾向

まずは、近隣の住民に不満を感じたことがある人はどのくらいいるのか、東名阪エリアに在住する20~50代の男女400名にアンケートを実施。「あなたは近隣の住人に対して、不満を感じることはありますか?」と質問したところ、「不満がある」と回答した人は33.8%にのぼり、一戸建て・集合住宅、住まいの形にかかわらず、この割合はほぼ一定していることが分かった。

既婚者・未婚者、婚姻の有無別で調べてみると既婚者の「不満がある」は26.2%に対し、未婚者は41.2%と高め。特に集合住宅などでは、子どもの泣き声や叫び声など、既婚者家庭が騒音の原因となることも多い。既婚者に比べ、割を食っていると感じている未婚者は多いのかもしれない。

1位は「騒音」! 既婚者と未婚者で差のある項目も……

では、具体的には、どんな不満を感じているのか。以下、ランキング形式で10位まで紹介しよう。

1位 騒音 45.9%
2位 挨拶 25.9%
3位 車や駐車場の使い方 21.5%
4位 タバコのマナー 19.3%
5位 ペットの飼育やマナー14.8%
6位 ゴミの分別や出し方 13.3%
7位 玄関前や廊下などの共有部の使い方 12.6%
8位 タバコを除く異臭 8.1%
9位 覗きなどの嫌がらせ 5.9%
10位 バルコニーなど共有部での植物の育て方 5.2%

前述でも触れたが、やはり最も不満が多いのは、近隣住民からの「騒音」。夜間や日中など、静かに過ごしたい時間帯に大きな音が聞こえてきては、やはりストレスがたまる。小さい子どもを持つ家庭同士であれば「お互いさま」で済むかもしれないが、子のいない家庭や未婚者にとってはイライラの種。

試しに婚姻の有無別に再集計。「不満がある」人のなかで、「騒音」に不満を感じていると回答した割合を比較してみると、既婚者では38.3%、未婚者では55.7%と、やはり圧倒的に未婚者のほうが「騒音」に対しては不満を感じているようだ。

その他、既婚者と未婚者で大きく差が出たのは、「車や駐車場の使い方」と「ゴミの分別や出し方」。これらは既婚者のほうが不満が高い(「車や駐車場の使い方」は既婚者28.3%に対し、未婚者17.1%。「ゴミの分別や出し方」は既婚者18.3%に対し、未婚者10.0%)。

結婚や子どもの誕生を機に車を購入する家庭も多いと思うが、自分で車を手にすることによって、はじめて他人のマナーが気になってくるという人も少なくないのだろう。ゴミの出し方のマナーに関しては、住民個人個人の意識によるところが大きいが、結婚し家庭を持ち、特に子を持つようになると、近所づきあいも増える。周囲の目もあるため、ゴミ出しマナーには敏感になるのかもしれない。

男性は駐車場、女性はバルコニーの使い方に不満を抱きがち

ちなみに、男女別で見てみると、差が出た項目は「車や駐車場の使い方」と「バルコニーなど共有部での植物の育て方」。前者は、男性が28.4%で女性が14.7%、後者は男性1.5%に対し女性8.8%となり、性差の表れを感じる。車を運転することの多い男性、洗濯物を干すことの多い女性、それぞれ自分のよく利用する場所は、やはり気になる場所ということか。意外なことに、「ゴミの分別や出し方」についても、男性のほうが数値が高い(男性16.3%に対し、女性10.3%)。

そのほかには、「奇声をあげてわめいている人が自宅の裏のマンションにいる」(38歳・女性)、「よそのお宅のうわさ話ばかりする住人」(52歳・男性)などが含まれている。

また、年代別に見ると、20代は「挨拶」「タバコのマナー」が36.4%と不満が高く、30代は「タバコを除く異臭」が17.1%で、それぞれ全体数値のほぼ倍。40代は「騒音」に不満があると回答した人がもっとも多く52.5%。50代は「挨拶」35.7%と、各世代で不満を抱く傾向は微妙に異なるようだ。喫煙率は若い年代ほど低い傾向があり、20代は嫌煙家が多いのだろう。「挨拶」に関しては、「したい人」「したくない人」さまざまだが、年長者ほどきちんと挨拶する印象。50代は「したくない人」に挨拶して無視されることに不満を抱いている人も多そうだ。

20代はほかの年代に比べて、不満を感じている項目が少なめになっている。

自分は気になっていないようでも、周囲の住民は意外と気にしており、不満につながっていることは多いもの。人の振り見て我が振り直せ。近隣住民に不満を感じたら、まずはあなたも、自分の生活を振り返ってみよう。

●調査概要
[SUUMO 近隣トラブルに関する調査]より
・調査期間:2015年7月31日~2015年8月3日
・調査方法:インターネット調査(ネオマーケティング)
・対象:首都圏・中京圏、近畿圏に居住する20~59歳の男女
・有効回答数:400名(男女200名ずつ)