【全文】「この法案がどうなろうと、主体的に動き始めた人はもう止まらない」〜SEALDs奥田愛基氏らが会見 | ニコニコニュース

16日午後、安全保障関連法案の委員会採決を前に、SEALDsの奥田愛基氏、本間信和氏、柴田万奈氏が日本外国特派員協会で会見を開き、海外メディアに向け改めて反対を訴えた。

まず、柴田氏が英語でSEALDsという組織について説明、続いて奥田氏がこれまでの活動や今後の展開について、動画も交えながら説明した。

奥田氏の冒頭発言


奥田氏:日本語でSEALDsとは…っていうのを話していきたいと思います。SEALDsとは、自由と民主主義のための学生緊急行動。さっきも言っていましたけど、Students Emergency Action for Liberal Democracy – sの頭文字からSEALDsです。

今回の問題というのは、単純に安保法制の問題だけではなくて、憲法をないがしろにしたままに法律を作ってしまうと。昨日の公聴会でも小林節先生がおっしゃっていたんですけど、「法の支配ではなく、法律の支配」という言葉を安倍首相が使っていて。

つまり、法律と憲法は、どちらの方が優勢を持っているか。どちらの方が最高法規であるかっていうことを現政権は理解していないと。

「対案を用意しろ」とか「安全保障上の議論があるので」って話もたくさんあると思います。しかし、憲法上に大きな問題を抱えている法律がその中に含まれています。11個の法案を2つにまとめて審議してしまったがために、安全保障上の議論がまともに出来なくなっている状況になっていると思います。

まとめられている状況下の中では、憲法の理念や根幹的な発想が理解出来る人であれば、この安保法制には反対せざるを得ないと思っています。

現在では、関西、沖縄、東海、東北でSEALDsは活動していて、人数は全体で300人近い人がいます。

YouTubeに上がっているものなんですけど、これまでの動きを簡単にまとめた動画があるのでご覧ください。

SEALs自体は今年5月3日に始まっていまして。ずっと前からあったような感じもするんですけど、活動期間というのは、この4ヶ月間。実際に抗議を毎週金曜日に国会前でやり始めたのは6月なので、大体この3ヶ月間、活動してきたということです。

はじめは、参加者は数百人しかいませんでした。それが今では10万人近い方が抗議に来られるような規模まで、反対の運動というのが拡大しています。よく言われることなんですが、SEALDsは若者がやっていて、デザイン性だったり、動画があるから、人々が集まっているという見方もあると思うんです。

でも実際には、僕の感覚としては、この政権のおかしさとか、説明不足であったりとか、この法案の欠陥というものが、これだけ人々の怒りに火をつけていると思っています。

ちょっと簡単に、安全保障関連法案に反対する理由を述べたいと思うんですけど、先ほどから言ってますように、憲法上の問題ですね。集団的自衛権の行使容認も、後方支援も、武器等防護にしても、これは明確に他国の領域においての武力行使なので、これらは全て現行の憲法に照らし合わせると、憲法上で問題があると。

最高裁元判事の方も、昨日中央公聴会に来て、意見を述べられていましたけど、ある程度の憲法学、もしくは法律のトレーニングを受けている方の90%以上の人は、明確にこれは違憲であると、日本では言っています。

国連憲章に書いてあるから、日本でも認められている権利だとおっしゃる方もいますけど、それはたった数%の、この法案に賛成している憲法学の人です。一言で言ってしまえば、国連憲章で認められているが、日本国憲法では認められていないと。それは小学生でも分かることだと思います。

またこれは、法案の条文レベルでも問題がありまして、例えば、新3要件の第1要件の存立危機事態については、よく話されているのですが、第2要件、第3要件について、明文化されていません。

自衛隊法95条の改正によると、主語が自衛官になっていると。現場の自衛官が総合的に判断して武器の使用もするということなんですけど、実際には現場の自衛官が一人でイージス艦に立ち向かうなんてことはないわけですよね。そこだけを見ても、この法案は条文レベルで欠陥があると言わざるをえない。

その他にも、法案の中身を色々追っていくと、欠陥が見えてくるのですが、それもこれも憲法改正せず、このようなムリな法案を作っているので、条文上、実際にはありえないシチュエーションや政府の説明とは食い違った法案の中身になっていると。

また政策レベルにおいても、軍事費をこれ以上あげないとおっしゃっているわけですが、兵站活動もして、他国に自衛隊を送って、防衛費を上げないのであれば、結果的に自国の防衛という点では、手薄になるのではないかと考えています。

このようなことは僕らでなくても、色んな方が会見で話しているので、これ以上詳しくは話しませんけど、法案は明確に憲法違反であって、これは単純に海外で武力行使が出来る国になるよりも、問題が深いと思っています。まさにブレーキのない車状態で、このまま武力行使をしていいのかという危惧があります。

もう少し、SEALsの団体というか、日本国内で何が起こっているのかについて話したいと思います。SEALsが独自に新聞やインターネットの記事を通じて、日本中でどれぐらい抗議活動が行われているかを調べました。

調べた結果、全国でこの数ヶ月間に2000ヶ所以上。累計すると、130万人以上の人がデモに参加していることになります。

特に先日の8月30日の国会前抗議には10万人来たということが記憶に新しいと思うのですが、その前後で、8月30日に合わせて、全国各地で1000回以上の抗議が行われていました。

10代~20代の比較的若い人たちがオーガナイズしているデモとか集会について調べてみましたら、全国22ヶ所以上で、そういう動きが、今年の5月からありました。これは、8月22日段階なんですけど、現在では、これの倍近くになっているという報告を受けています。

あともう1つ特徴的なのが、彼らは自分たちで告知のフライヤーのデザインを作っていることです。日本国でも、若者はスマートフォンをいじってばっかりで、外に目が向かないだとかゲームばっかりしているという偏見があるんですけども、逆にスマートフォンやパソコンの普及のおかげで、こういうデザインのものが、簡単に誰でも出来るようになりました。

また、僕達がデザインしたものっていうのを、インターネット上で公開していたり、日本のコンビニのネットプリントという形で、番号だけ入力すると、日本全国のどのコンビニでも印刷できるようになっています。

全国各地で同じようなデザインのプラカードを使っているわけなんですけど、それがなぜ出来ているかと。今の日本の社会運動のインフラは何なのかと言われたら、コンビニのネットプリントなんじゃないかなと、最近思っています。

こういうデザインのものが、全部ネットに上がっていて、誰でも印刷出来るようになっています。YouTubeで抗議の様子や、なぜ反対しているかという、法案反対の論点を解説したものを上げたりしているのですが、それを見た若者たちがまた、全然僕達が感知しないところで、こういうやり方であれば、自分たちも出来るんじゃないかなということで、立ち上がっていると。

確かに、立ち上がっている若者達っていうのが、人口比や数が多いのかと言われれば、そうでもないのかもしれません。ですが、日本の問題だった点というのは、実際、賛成の人も反対の人もいるわけなんですけど、思ってはいるけど、声に出さない、社会に表出させないという人がいた。それで、きっかけはSEALsだったのかもしれませんが、自分たちの声として、自分たちの思いを路上に出て行って見える形で声をあげ始めました。

なので、日本における一番の変化というのは、一定層考えている人や、おかしいなと思っている人は、常にいたと思うんですけど、それが目に見える形で表出して来ていると。「こういうことを言ってもいいんだ」と。そういうカルチャーが少しずつ、日本の中でも出来つつあるなと思っています。

今年の7月に作った動画なんですけど、これも見ていただけたらと思います。

というように、若者のカルチャーとして、新しい動きが少しずつ出来ているのかなと思います。まだ台湾と香港の学生たちぐらい出来ているかどうかは分からないんですけど、日常の中で自分たちの出来ることを出来る範囲でやっているという感覚はすごいあります。

なので、革命を起こそうとか、そういう気持ちは全くありません、普通に大学に行って、当たり前のことを当たり前に言う。ただ、それだけなのかなと思っています。

時間が来ているので、これぐらいで締めたいと思うのですが、今日の夜には委員会で採決され、明日には本会議という話になっているんですけど。何が日本社会で変わったかと。

1つは、2015年9月段階で、デモっていうのは、珍しいものでもなんでも無くなっているということ。それと、野党の方もほぼ毎週来ていたんですが、僕が昨日、中央公聴会に呼ばれて国会で話しました。今はもう日本の路上で動いていることや声を上げていることが、単純に政治と分離されたところで動いているものではなくて、政治に影響を与えるものとして、今、抗議活動が行われていると思います。

もう1つは、別に僕らが命令というか、呼びかけて「みんな来てくれ!」というから、来てくれるというよりも、僕たちが全然感知していないところで、日本全国で動いていることが重要だと思っています。つまりそれは、個人が主体的に動き始めていることを意味するからです。

この法案の結末がどうなろうが、主体的に動き始めた人はもう止まらないと思います。

というわけで、とりあえず終わりたいと思います。ありがとうございました。賛成議員を落選させようというのが合言葉のようになりつつある


ーこの運動がどのように続いて、どのような影響を与えていくと思うか

奥田氏:これがどうのように続いていくか。これは大学生の夏休みだけの活動ではないということを強調したいです。

実際に抗議に来てもらえればわかるんですけど、来ている方は人口そのままというか、20代もいれば30代もいれば40代、50代、60代、70代もいるというような抗議です。ということは、その6分の1でしかないわけですね、私たちは。

先程から強調しているように、日本各地で起こっているわけで、これは世代を越えて、また地域を越えて人々が声を上げています。このつながりが僕はそのまま選挙にも影響を与えると思っています。

つまり我々は世代を越えて、もしくはある程度の支持政党とか、そういう政治思想的なことを越えてある、一点の目的、目標を掲げて共闘することが可能です。

そしてまた、毎週ほぼ全てとは言いませんが、主要野党の政党の方が来ていただいているので、それがうまく選挙で協力していただければ、我々としてもかなり次の選挙を応援しやすくなるのではないかと思います。

現在では、(安全保障関連法案への)賛成議員を落選させようというのが合言葉のように使われています。いわゆる法案が通るまでの運動とは違うものに今なりつつあるのではないかと思っています。

次の選挙に影響を与えることになりますよ


ーおわかりだと思うんですけれど、まったく立憲主義に反していない、"合憲"という解釈があるんです。次に問題なのが、議会制民主主義ですから、当然、議会の中でどのくらいの多数を取るか。いま現在、自民党だけではなくて、公明党とか次世代とか5党がほぼ賛成しています。ですから、それはもちろん当然、認めないといけないと思うんですね。

ですから、これから、奥田さんにとって残念ながら、法案は通ると思います。これからどういうふうにやって政権交代とか持って行こうという戦略があるのか。議会制民主主義の中で…

司会:質問をお願いします。

奥田氏:…早くしてもらってもいいですか。

先程から言っているとおり、日本では9割以上の、憲法学に精通した人がこの法案に対して"違憲だ"と言っているわけですね。元最高裁の判事もおっしゃっていましたども、まともに法案が読める方であれば、法案は違憲であると。そのことに関しては僕は議論が尽くされていると思います。

昨日の中央公聴会でも言ったんですが、政府は、"基本的な論理が変わっていないから合憲である"と言っているんですね。ですが、基本的な論理が変わっていなければ、同じ問いを投げかければ同じ答えが返ってくるはずです。今回、同じ問いをかけてみれば、回答が変わっているわけでですから、それは論理が変わっているというのが正しい日本語であると思うわけです。

また、世論調査を見れば明らかなように、この法案に日本国民の多数が納得しているとは思いません。だいたい平均して考えれば、2〜3割の人が賛成していて、6〜7割の人が反対しているというのが現状だと思います。

また、前回の選挙のときに、菅官房長官がおっしゃっていたように、集団的自衛権というのは争点になっていません。

議会制民主主義は大事だと思うんですけど、その議会制民主主義を支えている、法的根拠があるのは憲法なので、憲法を大事にしていただきたいと思います。また、自民党の総得票数というのは、全国比例で2割弱しかないわけです。ぜひ、僕も議会制民主主義が大事だと思うので、選挙に行っていただきたいと思うわけです。

この法案はそれでも議会制民主主義の中で通ってしまうでしょう。しかしですね、議会制民主主義、議会の中で多数派だからなんでもしてもいいのか、というところは、よくよく考えていただきたいと思うんですけれど、今も現政府の方が口を揃えて"国民が理解しているとは到底言えないが通さなければいけないことだから通す"と言っているわけです。

それに対して言えることは、本当にそれでいいのでしょうかと。絶対にこれは次の選挙に影響を与えることになりますよと、この状況での採決はありえないのではないでしょうかと、私たちは今日も声を上げます。

政治政党を作る気は全くありません


先週、菅直人元総理がここで会見を行い、SELADsのような活動が政党などと結びついていくことで、あらたな政治勢力になることを期待感を示していました。菅氏のような人達と、そのような話をしているか。

奥田氏:スペインのポデモスみたいな政党のことを見て、ある種羨ましいと思うこともあるんです。ですけど、僕は政治政党を作る気は全くありません。何故かと言うと、まだその段階に来ていないということと、日本ではまた違った形で、今の動きが政治に影響を与えるのではないかと思っているからです。

一つのチョイスとしてはあると思いますが、2011年以降、これだけ政党がある種乱立するかのようにできている中で、新しい政治政党ができたからといって日本の現状が変わるわけではないと思っているので。それより社会の中でやるべきことがあると思っています。

まずは政治に対して主体的な人がもっともっと増えるべきだと思っています。

"高校生は政治に興味がない"という言説には信ぴょう性がない


ー18歳で選挙権が得られることになるが、それでどのような影響があると思うか

本間氏:例えば日本社会が、日本の若者が右傾化しているというような言説もある一方で、僕なんか最初デモに参加した時に、大学の友達だったりから"デモに行くってちょっと怖い"とか、そういう印象を聞いていたんですけど、ここ3か月くらいでリアクションも全然変わってきていますし、安保法制に限って言えば、デモというものが世論を動かしているという印象も持っていますし、政治運動にもっと主体的に参加していくこともありかなっていう風に、かなり考え方というか、政治に対するイメージも変わって来ているのかなと思っています。

またですね、デモをやっていて、たとえば自分たちは大学生として、SEALDsとして活動していますけど、当日来てみると制服を着た高校生たちが参加している姿も見られます。

なので、高校生が日本の政治政治に興味がないという言説は信ぴょう性がないのではないかと思っていて、かなり多くの人が言いづらいけど気にしている状況があるのかなって思っています。

また高校生が政治に興味を持っている中で、ただ政治について語ることがまだちょっと怖いとか、言い出しづらいという雰囲気がある中で、個人の意見ではあるんですけど、高等教育の段階の中で、自分の頭で考えたりとか、上から知識注入されるというだけではなく、自分がどう考えているかを共有したり、議論したりすることを学校教育に取り入れていくことが重要ではないかと思っています。

ーSEALDsの映像を見てても、テレビを見ていても、反対している人たちは、いわゆるエモーショナル・ランゲージ、感情で"戦争法案反対"、あるいは"安倍は暴走している"とか、ほとんど理性的な言葉を遣っていないんですね、

その典型が8月30日の…

司会:質問をお願いします。

ー戦争と平和を語るためにどうしても欠かせない人物がいます、一人はエモーショナル・ランゲージを使って、国民を戦争へと駆り立てるくらいやった。とくにラジオでもって、最も影響力のあった1920年代から30年代からのリーダーです。それはだれなんだ。あなたがたへのクエスチョンです。それからもう一人は…

司会:…質問は1問でお願いします。

奥田氏:わかんないです、おわりです。(会場から笑いが起こる)

ーそれで平和と戦争を語る資格があると思いますか?

奥田氏:次の質問お願いします。(会場から笑い)

ーソーシャルメディア上で、右翼的な人々からの攻撃を受けていることとと思うが。

奥田氏:先ほどの、2つの点の意見の異なる方からの質問だったと思うんですけど、そういうので思うことは、それだけではなくて、ネット上では"SEALDsをやっているのは在日朝鮮人なんじゃないか"とか、僕の名前を検索すると出てくるんですけど、かなり個人情報的なところで、"髪型が"とか"顔が"とか、関係ないところで(笑)言ってくる人達がたくさん居ます。むしろそういうカルチャーに怯えてというか、なにかこういうことを発言すると、叩かれたりすることで何か不利益があるんじゃないかと、なかなか日本では政治参加とか発言がしにくかったと思うんです。実際そういうところで、負けていたところもたくさんあると思います。

一体どちらかが感情的なのかと考えてしまうわけなんですが、ただ、そういうものに負けないカルチャーを作らないといけないと思っています。

国家にとってかなり根幹的なものが問題になっている


ー社会問題や政治について、大学内で語りにくい雰囲気があると思ったと思うが、安保法制をきっかけに声を上げるようになったのはなぜだと思うか。

奥田氏:先程も言ったんですけど、思っていたことは思っていたと思うんです。考えていなかったわけではないと思うんです。それが言ってもいい雰囲気ができてきたことと、もうひとつは、憲法とか民主主義とかそういうもの自体が問題になっている。つまり国家にとってかなり根幹的なものが問題になっている。安全保障もそうかもしれないですけど。逆に政治家の人も、学者の方も、我々一般市民も同じ土俵で議論ができる。そういうことが起こっているのではないかと思います。

実際、じゃ大学自体どういう雰囲気かというと、僕を大学内で見つけたら、こういう活動していると多分わかんないと思います(笑)。普通に遊んで、友達と話して、その中に少しだけでも政治のことが話せる、まあそういう感じなんじゃないかなと思います。アジアの中でのデモクラシーがどうあるべきなのか話し合った


ー先程、奥田さんは香港や台湾の学生運動のことに言及されましたが、あなたたちの学生生活の中で、日本の学生というのは世界一従順とかおとなしいとか非政治的とか長い間言われていましたけど、たとえばアラブの動きとか、オキュパイ・ウォールストリートというニューヨークでの動きや、あるいは香港でのアンブレラ革命とか、台湾でのひまわり運動とか、ああいう同世代の人達の動きに何かインスパイアされたことはありますか。

奥田氏:もちろん影響を受けたことは多分にあると思います。"Tell me what democracy looks like"というコールがあったと思うんですけど、あれはオキュパイ・ウォールストリートとか世界中で使われていると思うんですけど、そういうものをここでやる前から、YouTubeやUstreamで観ていました。トルコのゲジ公園守れっていう運動も、オキュパイ・ウォールストリートも、インターネット上でほぼリアルタイムに流れていました。Facebook上で海外の友達が流しているものも観ていました。

その彼らが考えていること、とくに香港、台湾ではデモクラシーがすごくイシューとしてあったので、実際に留学生が日本に留学していたり、日本の留学生が向こうに留学していたりと、交流があったので、アジアの中でのデモクラシーがどうあるべきなのかって話し合っていたりしました。

中国からの留学生が、生活レベルの危機感もあると言っていた


ー法案が通ったら、みなさんには将来どういう影響があると思うか。また、大学で、中韓の留学生にどう見ているか、聞いたことはありますか。

本間:まず一点目の質問についてなのですが、例えば法案の問題点で、条文レベルで責任の所在が自衛隊ではなく自衛官になっているという指摘があったと思います。

なので、例えば自衛官が紛争地域に派兵された時に非常にリスクが高まるということは言えるのではないかなという風に思います。

また、今回の安保法案だけでなくて、憲法解釈、政府の解釈によって憲法が変えられてしまう前例が作られてしまうので、今後、憲法というものが軽んじられる風潮が作られてしまう事自体が非常に大きな問題だという風に思っています。

具体的な状況を想定することは難しいですけれども、やはり憲法が蔑ろにされることが常態化してしまうことは、どのような国家にとっても危険なことなのではないかと思います。

奥田:端的に言って、中国の危機だというところで、国会でも対中国脅威論ということで言っていて、そういう中で中国の留学生が、このまま対立していたら戦争にまで行ってしまうのか、ということを、強い危機感をもって話しかけてくれる人もいます。

また、日本国内でヘイトスピーチが起こっている中で、より他国の脅威を煽ることがもっと差別的なものにつながらないのか、生活レベルの危機感もあると彼らは言っていました。

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会見終了後、奥田氏に質問を投げかけた男性が、会場を後にする奥田氏に、「奥田君、さっきの答えは、ヒトラーだよ。…今やっていることはヒトラーだよ。」と声をかけていた。

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