突き進む与党、粘る野党=谷垣氏「緊迫」、岡田氏は採決疑問視―安保法制 | ニコニコニュース

 安全保障関連法案の成立へ突き進む与党に対し、「あらゆる手段」を講じて粘る野党。18日未明に中谷元防衛相の問責決議案を否決した参院本会議は同日午前に再開され、与党側は山崎正昭議長の不信任決議案も退けた。この後、野党側は衆院に安倍内閣不信任決議案を提出する方針で、戦後の安保政策を大転換する法案をめぐる最終攻防は激しさを増している。

 自民党は午前9時半から役員連絡会を開催。谷垣禎一幹事長は「大変緊迫した状況が続いている」と厳しい表情を見せ、法案成立へ結束を求めた。溝手顕正参院議員会長は党参院議員総会で、「(参院)議長不信任決議案など、うっとうしい処理が続くと思うが、しっかり支えてほしい」と呼び掛けた。

 民主党の岡田克也代表、維新の党の松野頼久代表、共産党の志位和夫委員長ら野党5党の党首らは18日午前、国会内で会談。法案成立阻止に向けた共闘を確認し、内閣不信任案提出で合意した。

 岡田氏は会談後の共同記者会見で、与党が混乱の中で押し切った17日の参院特別委員会の採決について「有効に成立したのか極めて疑わしい」と批判。「これからも憲法の平和主義、民主主義、立憲主義を守っていく」と強調した。志位氏は「(市民によるデモなど)院外の戦いと連携して、最後まで力を尽くしたい」と訴えた。

 一方、菅義偉官房長官は18日午前の記者会見で、参院特別委の採決には日本を元気にする会など野党3党も賛成したとして「強行採決でないことは明々白々だ」と主張した。