[TGS 2015]プレイヤーの想像力を妨げないオープンワールド。「ジャストコーズ3」のプレゼンテーションをレポート | ニコニコニュース

[TGS 2015]プレイヤーの想像力を妨げないオープンワールド。「ジャストコーズ3」のプレゼンテーションをレポート
4Gamer

 スクウェア・エニックスが2016年1月21日に発売を予定しているオープンワールド型アクション「ジャストコーズ3」(PC / PS4 / Xbox One)のプレゼンテーションが,東京ゲームショウ2015会場近くのホテルで行われた。ゲームディレクターのRoland Lesterlin(ローランド・レスターリン)氏がコントローラを握り,デモプレイを披露しながら本作を解説してくれたその模様をレポートしよう。

 本作は,地中海にあるという設定の島,メディチを舞台に,主人公のリコ・ロドリゲスが,圧政で市民を苦しめる将軍を倒すべく破壊活動を繰り広げるというゲームだ。E3gamescomでもプレゼンテーションが行われた本作だが,今回,レスターリン氏が強調したのは,物理演算による破壊表現だ。

 前作までは,破壊可能なオブジェクトに“体力”が設定されていて,攻撃などによってそれが0になると破壊のアニメーションが入る,というシステムになっていたそうなのだが,本作では物理演算によって,よりリアルな表現が実現できるという。


 グラップリングフック(リコが使うワイヤーのようなアイテム)で将軍の像を引っ張って倒す,といった場合,像の脚にグラップリングフックを付けるより,頭に付けたほうが倒しやすくなるし,振り上げた腕に付けた場合は腕だけポキリと折れる,といった具合だ。

 ただし,物理演算の結果そのままというわけではなく,ゲームとして面白くなるような調整を加えているとのこと。例えば,独裁者の像の頭は壊れないようにできているという。


 レスターリン氏は「こういう遊びができて面白いでしょう?」と言いながら,倒れた像から取れた頭をグラップリングフックで器用に操って,転がしたり,近くの建物につり下げたりしていた。

 また,建物などを作るときも,絵になる壊れ方をするよう配慮しているという。今回のプレゼンではC4爆弾で橋を壊すところが紹介されたのだが,まず橋桁が吹っ飛んで,その後に残された橋脚がゆっくりと倒れていく,という映画のようなシーンを見ることができた。

 武器のアップグレードシステムも,今回のプレゼンでレスターリン氏が力を入れて紹介した要素だ。本作のアップグレードシステムは,一般的なゲームのものとは違って“一方通行”ではなく,以前の状態に戻すことも可能だという。言い方を変えれば「アップグレードのオン/オフが可能」という感じだ。

 レスターリン氏がその一例として挙げたのがC4爆弾だ。氏はまず初期段階のC4爆弾を爆発させた後にメニュー画面を開き,C4爆弾の「ブースター」をオンにした。こうすると,C4爆弾に小型のスラスターのようなものが装着され,起爆スイッチを押したときに,まずC4爆弾がくっついているものを移動させたあと,爆発するようになる。例えば車の後部に付けるなどすれば,離れたところにある敵の拠点に車を突っ込ませたあとに爆発させる,といったことが可能になるわけだ。もちろん逆にブースターが邪魔になる場合もあるので,そのときは切ればいい。

 車も武器と同様に,ニトロやジャンプといった要素のオン/オフが可能になっているとのこと。ゲーム中にはレースのようなミッションも用意されているので,コースに合わせて調整するといいそうだ。

 乗り物関連でもう1つ紹介されたのが,仲間による運転だ。リコの破壊活動によって将軍の手から解放されたエリアには,リコの仲間であるゲリラ軍兵士が駐留するのだが,その兵士を車に乗せたうえで(近くに仲間の兵士がいるときにクラクションを鳴らせば同乗してくれる),GPS画面で目的地を指定してやると,リコがドアを開けて車の屋根などに乗ったときなどに,代わって運転してくれる。敵から追われているときなどにぜひ使いたい機能だ。まだ開発中だからか,今回のプレイでは路肩に突っ込んでしまうこともあったが,これはこれで妙に人間っぽくて面白かった。

 プレゼンテーションの後半で,わずかながら筆者も実際に本作をプレイさせてもらったが,そこで気に入ったのが,複数の対象をロックオンできるロケットランチャーのような武器だ。発射した後,弾がいったん上空に向かい,そこからロックオンターゲットへ向かって分かれるビジュアルがたまらない。威力も相当なもので,小さな敵拠点ならこれ一発で壊滅状態にできるのではないかと思ったくらいだ。

 もちろんこの武器は,おそらくゲームをある程度進めないと手に入らないものだと思われるし,レスターリン氏も「敵にもさまざまなタイプが揃っています」と言っていたので,そう簡単にゲームが進むとは思えないが,破壊の楽しさについて心配する必要はなさそうだ。

 定番のパラシュートとともに,本作における移動手段の要となるウィングスーツも試してみた。パラシュートと同様に,コツをつかむまではちょっと時間がかかるかもしれないが,スピード感があるうえに宙返りもできて,移動が楽しくなりそう。逆にパラシュートは下降速度などがゆっくりになって,攻撃がしやすくなっているとのことなので,うまく使い分けができそうだ。

 レスターリン氏によれば,本作の開発では,プレイヤーが「こんなことはできないだろうか」と思って行う“実験”を妨げないように心がけているとのこと。アップグレードのオン/オフが可能になっているのもそのためで,リコの体力も,ちょっとした失敗ではすぐに死なないくらいに設定されているという。氏は「プレイヤーがどんなクレイジーなプレイを見せてくれるのか,今から楽しみです」と語っていた。

 ちなみにプレゼンの最後に,レスターリン氏から「メディチでどこか見たいところはありますか」と聞かれたので,「高くて見晴らしがいいところ。山の頂上とか」と答えたところ,氏はリコのガレージから戦闘機を呼び出して上空に行き,そこでリコを翼の上に出して,コントローラを渡してくれた。実に豪快でかっこよく,ジャストコーズらしい対応だったと思う。

リンク:「ジャストコーズ3」公式サイト

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関連タイトル:
・PC ジャストコーズ3
・PS4 ジャストコーズ3
・Xbox One ジャストコーズ3

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