Microsoft Azure Event Hubs、月1兆トランザクションを超える

Microsoft Azure Service Busプロダクトチームによると、Microsoft Azure Event Hubsメッセージングサービスは2015年6月に、1日当たり約150ペタバイト、300億メッセージ、1秒当たり375,000メッセージを処理したという。

Azure Event Hubsは、MicrosoftのAzure Cloudにおけるパブリッシュ/サブスクライブモデルのイベント取り込みエンジンだ。Event HubsはAMQPを基本プロトコルとして使っており、他のAMQP 1.0ライブラリやブローカーと相互接続できる。2014年11月にクラウドベースのサービスが一般公開され、8月には1日当たり600億トランザクションに達した。

開発者はREST API、.NET SDK、Apache Qpidクライアントライブラリを使ってサービスにアクセスできる。これらライブラリに加えて、Proton上に構築されたC SDKが近い将来に予定されている。

このマイルストーンが何を意味するのか、このサービスでMicrosoftがどこへ向かうのかを理解するため、InfoQはMicrosoftのシニアプログラムマネージャであるDan Rosanova氏にコンタクトした。

InfoQ: この規模のメッセージングプラットフォームの運用で一番の課題は何ですか?

Dan: 最大の課題は、要求についていくことです。前週比で2桁の成長を経験するのはよくあることで、それに合わせてキャパシティを大きくしなくてはなりません。私たちは、キャパシティをオンラインにすることと、それがうまく活用されるようにすることを、紙一重のところで運用しています。それから、人々が私たちのサービスをどのように有効に使うのか理解するようにしています。私たちは絶えず学習し、改善しています。

InfoQ: この規模のメッセージングプラットフォームの提供は、他の競合サービスと比べてどうですか?

Dan: ちょうど今、クラウドメッセージングの勢力図は非常に興味深いものです。そこには、Amazonといったビッグネームもいます。GoogleはちょうどPub/Subのベータを外したところです。こうしたビッグネームが向かっているのとはまったく異なる、イノベーティブなことをしている小さな会社もいくつかあります。有名どころの中でも、実際には、私たちはメッセージングでまったく異なる方向に向かっています。偶然か意図的かは別にして、みな違うところを得意にしているのです。Service Busについて、私たちは市場で最も機能豊かなメッセージングPaaSだと、自信を持って言えます。従来のエンタープライズメッセージングバックエンドから来た人はみな、すぐにService Busに慣れるでしょう。

InfoQ: Azure Service Busメッセージングのソリューションはどの業界に見られますか?

Dan: Service Busメッセージングは、幅広い業界における多数の商用ソリューションで使われています。たとえば、小売業、航空機産業、自動車産業、交通管理、製造業、銀行、保険、電力などがあります。Microsoft自身も、Office365、Dynamics CRM、Haloのような大ヒットゲームなど、非常に要求の厳しいサービスで使っています。

InfoQ: 顧客が利用したいと思っている今後の機能はありますか?

Dan: ちょうどAzure Service Bus Premium Messagingのパブリックプレビューをリリースしたところです。このサービスはすべてのService Busメッセージングの機能、すなわちキューとトピックを、リソース隔離によって一貫性のある再現可能なパフォーマンスで提供します。事実上、PaaSのあらゆるメリットが、IaaSのパフォーマンスとコントロールとともに得られるのです。また、共有サービスでできること以上の、大規模なメッセージングを提供することも可能です。私たちはサービス内部を改善し、新機能を定期的に追加していきます。私たちのゴールは、多様な顧客のニーズにきちんと答えていくことです。