鬼怒川(手前)の水が越水し冠水した一帯。ソーラーパネル設置のため自然堤防が掘削されていた=10日午前、茨城県常総市若宮戸(共同通信社ヘリから)
共同通信社

 茨城県・鬼怒川の氾濫で、国土交通省は19日、自然堤防の役割を果たしていた川岸の砂丘を掘削して大規模太陽光発電所(メガソーラー)を建設した民間業者に昨年4月、「洪水時に(周囲の住宅などに)浸水する恐れがある」と掘削の中止を要請したが、拒否されたと明らかにした。

 国交省は緊急措置として掘削部に大型土のうを設置していたが、今回の水害では、土のうを越えて川の水があふれる「越水」が発生。住宅や田畑に大きな被害を与えた。

 国交省は「掘削や土のうの設置状況が氾濫に影響を与えた可能性は否定できない」とし、引き続き検証する方針を示した。