夫婦殺害容疑で逮捕状=日系ペルー人の男―複数防犯カメラに姿・埼玉県警 | ニコニコニュース

 埼玉県熊谷市の民家3棟で計6人が殺害された事件で、県警は20日、このうち田崎稔さん(55)夫婦を殺害したとして、殺人と住居侵入の疑いで日系ペルー人のナカダ・ルデナ・バイロン・ジョナタン容疑者(30)の逮捕状を取った。同容疑者は母子3人が殺害された住宅の2階から飛び降り、意識不明の重体となっている。

 容疑は14日午後5〜6時ごろ、田崎さん宅に侵入し、刃物のようなもので田崎さんと妻美佐枝さん(53)を殺害した疑い。

 県警によると、田崎さん宅で採取された遺留物のDNA型がナカダ容疑者のものと一致。自宅前に止められていた田崎さんの車の運転席に同日午後5時すぎ、男が座っているのが目撃されており、車は近くの駐車場に乗り捨てられていた。

 田崎さん宅と、16日に女性4人の遺体が見つかった2棟の現場に残された靴跡などから、県警は同容疑者が計6人の殺害に関与したとみている。

 一方、ナカダ容疑者が派遣先の群馬県伊勢崎市の弁当製造工場から失踪した12日以降、同市や前橋市、熊谷市の複数の場所で防犯カメラに写っていたことが新たに分かった。

 同容疑者は12日夕、伊勢崎市内で目撃されたほか、前橋市内の防犯カメラに写っていた。13日昼ごろ前橋駅付近におり、同日午後1時ごろには現場近くのJR高崎線籠原駅で改札を出た姿が、それぞれ映像で確認された。えんじ色のシャツ姿で手ぶらだった。県警は一人で電車で移動したとみて、事件前の足取りや目的を詳しく調べている。

 同容疑者は13日午後、同駅から約500メートル離れた消防分署に現れ警察に連絡を取るよう依頼し、熊谷署で事情聴取を受けていたが、同3時半ごろ署から走っていなくなった。