気候変動、貧困撲滅で行動を=米大統領と会談―ローマ法王 | ニコニコニュース

 【ワシントン時事】訪米中のフランシスコ・ローマ法王は23日、ホワイトハウスを訪問した。法王は歓迎式典で、気候変動について「未来の世代に解決を委ねることはできない」と述べ、米国に行動を求めた。また、「貧しい人々に対する真剣かつ責任ある認識が必要だ」と訴えた。

 法王は「多くの移民の家族によってつくられた米国に迎えられてうれしい」と語り掛け、米国民の希望と夢に耳を傾けるのを楽しみにしているとあいさつ。その上で、米国に対し「差別を拒否し、本物の寛容で開かれた社会の構築を求める」と語った。

 オバマ米大統領はこれに対し、キューバとの54年ぶりの国交回復を仲介した法王に謝意を表明。シリアからの難民らを念頭に「法王は他者に対する慈悲を思い起こさせる」と称賛した。

 法王は22日、キューバから米首都ワシントン近郊のアンドルーズ空軍基地に専用機で到着。空港ではオバマ、バイデンの正副大統領夫妻が出迎えた。オバマ大統領自身が空港で歓迎したのは異例。

 米メディアによると、在位中に訪米した法王は4人目で、2008年のベネディクト16世以来7年ぶり。法王は歓迎式典の後、大統領と会談。貧困撲滅や同性愛などについても意見を交わしたとみられる。その後、ワシントン市内でパレードやミサを行った。