逮捕の容疑者が実行犯か=「黄シャツの男」―バンコク爆弾テロ

 【バンコク時事】タイの首都バンコクで8月に起きた爆弾テロで、先に逮捕されたアデム・カラダク容疑者が当局の取り調べに対し、自身が実行犯とされる「黄色いシャツの男」だと認める供述をしていることが23日、分かった。複数の捜査関係者が取材に明らかにした。

 カラダク容疑者は、バンコク都心のエラワン廟(びょう)で爆弾テロ発生から12日後の8月29日、バンコク郊外のノンチョク地区にあるアパートで爆発物の不法所持容疑で逮捕された。

 弁護士によると、同容疑者はこれまで、トルコの偽造旅券を使って事件後にタイに入国したと主張。爆弾テロへの関与を否定していた。

 捜査関係者は、自身が黄色いシャツの男だと認めたカラダク容疑者の具体的な供述内容は明かさなかった。当局は供述の信ぴょう性について慎重に裏付け捜査を進めているもようだ。

 タイ警察は防犯カメラの映像から、8月17日の爆弾テロ発生直前、エラワン廟に入り、背負っていた爆弾入りのバックパックを置いて現場を立ち去った黄色いシャツの男の行方を追っていた。この男をめぐっては、隣国マレーシアに逃亡したという見方も出ていた。