【ワシントン時事】中国の国営新華社通信などによると、中国の複数の大手リース企業は22日、米西海岸シアトルで、米航空機大手ボーイングと旅客機計300機を購入する大型契約に調印した。シアトル訪問中の習近平国家主席は23日、ボーイングの工場を視察する予定で、大型契約は25日の首脳会談を前に、米中経済協力の成果となりそうだ。

 ボーイングと契約したのは中国旅客機リース企業「中国航空器材集団」や大手国有銀行系のリース会社「工銀租賃」など。工銀租賃はボーイング社の737―800NG型を30機購入する協定に署名した。

 このほか中国大手旅客機関連メーカー「中国商用飛行機」が、ボーイング社と共同出資して合弁会社を設立した上で、ボーイング737型機の組み立て拠点を中国国内に設立することなどを盛り込んだ協力文書にも署名した。

 中国企業だけでなく国家発展改革委員会もボーイング社との間で、民用航空産業の全面的な戦略協力強化に関する合意文書に調印。中国政府としても来年からの5年間、ボーイングとの協力や生産規模を大幅に拡大する方針だ。