「マジで終わったな」SSGP第1弾作品掲載も、“サンデー大改革”自体に疑問の声 | ニコニコニュース

『週間少年サンデー』公式サイトより。
おたぽる

 新編集長・市原武法氏の“大改革”発表以来、注目度がグンと高まっている「週刊少年サンデー」(以下、「サンデー」)。今月16日に発売された同誌42号より、読切連弾企画・SSGP(新世代サンデーグランプリ)を開始、同企画第1弾『古見さんはコミュ症です。』が掲載された。

 作者はオダトモヒト氏。以前、「サンデー、久しぶりの王道少年マンガ」と称された、“宇宙人×不良少女=なぜかビッグバン!!?”な日常系風非日常マンガ『デジコン』を連載(当時・小田智仁名義)したものの、単行本3巻で幕を閉じてしまった同氏の新作が、中毒ヒロインコメディー『古見さんはコミュ症です。』だ。“圧倒的美人&圧倒的コミュ症”の女の子・古見さんと、空気を読む男の子の物語で、読者の反応は「絵はうまいし、まあ読めるな」「連載しちゃっていいくらい良かった」「『デジコン』よりはましだった」と、可もなく不可もなくといった感じである。

 ただ、一部からは「タイトルがラノベっぽいな」「原作はラノベなの?」「マンガ自体もラノベのコミカライズ」「ラノベと萌え四コマが掘り尽くした鉱脈を今更掘り出しました感」といった声が上がっている。また、「サンデーの改革ってこれなのかよ」「サンデー、マジで終わったな」と、“大改革”に期待していただけにガッカリしたという声も。

『古見さんはコミュ症です。』でスタートしたSSGP。同企画は44号まで続き、黒郷ほとり氏『ファンタスティックリンク』、三簾真也氏『コドモの神様』、熊之股鍵次氏『お着替えのススメ』、山崎京氏『GULLIVER』が掲載される。「サンデー」公式サイトに、「もしよろしければ、少年サンデーのアンケートに答えてご意見をお届けください」と記載されているので、もしかしたら、この中から連載作品が生まれるのかもしれない。面白いと感じた作品があれば、迷わず意見を送ってみよう。

 それにしても、サンデー読者が求める“サンデーらしさ”とは何だろう。今号掲載された『古見さんはコミュ症です。』に対しても、「サンデーらしくていいじゃん」「絵はサンデーっぽいな」「サンデーで王道やっても誰も求めてないし、こういうのでいいと思う」といった声が上がっている。また、「サンデーは素直にオタ狙いで行くべき」「オタ文化もサンデーが先駆者だったよな」「オタっぽいのは受けるよ」とも。

 先頃、かつて「サンデー」で人気を博した『究極超人あ~る』の新作読切(前編)が「週刊スピリッツ」に掲載され、「絵も変わってないし、相変わらずいいな」「なんかわからないけど読みたくなるのが『あ~る』の魅力」など、古参ファンを喜ばせた。そもそも“オタク”の定義が曖昧だが、『究極超人あ~る』は高校の光画部(写真部)にスポットを当てており、オタクっぽいと言えばオタクっぽい。そういう意味では、ライトノベル臭が漂う『古見さんはコミュ症です。』もオタク寄りであり、「サンデー」にハマりそうな気はするのだが……。

 編集長・市原氏が、どのように“大改革”を行っていくのかまだ見えていない。どうか「サンデー」読者が納得のいく“らしさ”を提示してほしい。
(雑誌やマンガ作品に関して、言及のない限り、版元は小学館)