「職場の近くに住む」そのメリット・デメリットとは? | ニコニコニュース

写真:iStock / thinkstock
SUUMOジャーナル

家と職場の距離、近い方がいいのか? それなりに距離があった方がいいのか? 人によって意見の分かれることだろう。今回は「職場の近くに住んでいる」のかどうか、なぜ近くに住んでいるのか、メリット・デメリットは? など通勤にまつわるアンケート調査を行った。
職場近くに住んでいる理由TOP10

まずは男女335人に「あなたは現在の通勤時間について、どう思いますか」と質問。「近い」を何分と定義せず、家と職場は「とても近いと思う」から「やや近いと思う」「やや遠いと思う」「とても遠いと思う」まで、4つの選択肢の中から近いもの1つを選んでもらった。

そして、「家と職場はとても近いと思う」「家と職場はやや近いと思う」を選択した187人(55.8%)を対象に、職場近くのエリアに住む理由を回答してもらった。結果は以下のとおり。

●現在の居住地を選んだ理由として、あてはまるものを以下のうちからすべてお選びください(複数回答)

1位:通勤に体力を使いたくないから(30.5%)
2位:プライベートの時間を充実させたいから(27.3%)
3位:出社前はギリギリまで寝ていたいから(24.1%)
4位:残業して疲れても、すぐ寝られるから(21.4%)
5位:徒歩や自転車で通勤したかったから(17.6%)
6位:災害や家族のトラブルなど、何かあった際にすぐ帰宅したいから(8.0%)
7位:仕事をする時間を増やしたかったから(5.3%)
8位:会社から交通費が支給されない・上限額が決まっているから(4.3%)
9位:仕事のトラブルなど何かあったときにすぐに職場に駆け付けられるから(3.7%)
10位:仕事が忙しく終電に間に合わないことが多いから(2.7%)

住んでいる地域や使用する路線によっては、通勤時間帯は、電車内で身動きもできないほど満員になることも多々ある。そんな満員電車を少しでも避けたいという思いは多くの人々に共通するのか、「通勤に体力を使いたくないから」(30.5%)が1位に。ちなみに、この項目を最も多く選んだのは50代だった。体力とも関係がありそうだ。

2位は「プライベートの時間を充実させたいから」(27.3%)。例えば、通勤時間が往復1時間と3時間では、2時間ほど差が出る。2時間あれば、映画を見たり、スポーツジムに行ったり、家族と食事をしたりするには十分な時間。通勤時間を短縮すれば、たしかにプライベートの時間が充実しそう。

3位の「出社前はギリギリまで寝ていたいから」(24.1%)は、20代と30代が多く選んでおり、年齢が高くなるにつれて選択者は減っている。若さゆえに、いくら寝ても寝たりないのかもしれない。

ランキングを年代別で見ると、仕事に関する項目はすべて30代がトップになっている。部下や後輩、責任のあるポジションなどで仕事に奮闘する年代なのだろうか

約3割はなにかしらデメリットを感じている

職場の近くに住むといろいろなメリットがあることが分かったが、デメリットもあるのだろうか? 質問をしたところ、67.9%の人は「デメリットを感じたことはない」と回答したが、約3割は何かしらのデメリットを感じているようだ。デメリットのTOP5を見てみよう。

●職場と自宅が近いことに、どんなデメリットを感じたことがありますか(複数回答)

1位:デメリットを感じたことはない(67.9%)
2位:仕事とプライベートの切り替えができない(12.3%)
3位:プライベートの時間も職場の人によく会う(7.0%)
4位:仕事後の時間に余裕ができる分、外食費・交際費がかさむ(6.4%)
5位:すぐ帰れるからと、深夜残業してしまう(5.9%)

2位は「仕事とプライベートの切り替えができない」(12.3%)。家と職場がある程度離れていれば、通勤中に少しずつ仕事モードになり、帰宅の際も家が近くになるにつれリラックスモードに切り替えられるが、近くに住むと切り替えが難しいと感じている人もいるようだ。

3位は「プライベートの時間も職場の人によく会う」(7.0%)がランクイン。今回の選択者のなかには、徒歩や自転車で通勤している人も多かった。あまりにも会社と家が近いと、夜コンビニへ行こうと外へ出たら、残業終わりの同僚に会ってしまった。そんなことにもなりかねない。

職場も家も同じ駅エリアだと、それなりにデメリットは多くなりそうだが、例えば電車で2~3駅離れた場所に住むだけでも前述のデメリットは軽減できるだろう。

職場近くで暮らすメリットは数多いが、距離感には少し注意が必要。「通勤を楽にしたい」などの理由で、引越しを考え中の人は、ベストな距離を選べるように慎重に検討しよう!

●調査概要
[SUUMO 通勤時間に関する調査]より
・調査期間:2015年7月31日~2015年8月3日
・調査方法:インターネット調査(ネオマーケティング)
・対象:首都圏・中京圏、近畿圏に居住する20~59歳の男女
・有効回答数:335名