埼玉県熊谷市の6人殺害事件で、県警は24日、夫婦殺害容疑で逮捕状が出ている日系ペルー人のナカダ・ルデナ・バイロン・ジョナタン容疑者(30)が意識を回復したと明らかにした。医者の呼び掛けに対しある程度の反応はあるが、取り調べができる状態ではなく、退院のめどは立っていないという。

 県警によると、同容疑者は集中治療室(ICU)で治療を受けていたが、同日午前に意識を回復。医師が通訳を介してスペイン語で名前を聞くと、「バイロン・ジョナタン」と答えた。

 同容疑者は16日、加藤美和子さん(41)と娘2人の遺体が見つかった住宅の2階から飛び降り、意識不明の重体となっていた。

 事件では、14日に田崎稔さん(55)と妻美佐枝さん(53)、16日には白石和代さん(84)と加藤さんら母娘の遺体がそれぞれ自宅で発見された。県警はナカダ容疑者が6人の殺害に関与したとみており、回復を待って詳しい事情を聴く方針。