「J-20」戦闘機で日本に反撃だ!・・・満州事変「国辱の日」に新試作機が初飛行=中国メディア | ニコニコニュース

サーチナ

 中国メディアの「新浪網」は24日、「J-20(殲-20)」戦闘機の“2016号”試作機が18日に初飛行したとして、中国人にとって国辱である九一八事変(満洲事変の中国側呼称)が勃発した同日の初飛行を「日本への反撃」と称する記事を発表。J-20を、米「F-22」よりも卓越した戦闘機と称賛した。

 記事はJ-20について、世界で初めて「前翼、ストレーキ翼、リフティングボディ」の三者結合を採用」と指摘。その結果、世界における第5世代戦闘機である米国の「F-22」、「F-35」、およびロシアの「T-50(PAK FA)」のいずれよりも、上昇性能が優れていると主張した。

 さらに「前翼、前縁・後縁、全動尾翼」の結合により、機動性を高めたと主張。F-35とT-50は全動尾翼を採用しているが前翼との連動はなく、F-22に至っては1980年代の技術で、全動尾翼すら存在しないと論じた。

 J-20については、DSI(ダイバータレス超音速インレット)も可変式になったとして「F-35よりも、さらに先進的」と称賛。さらに、「2015年ごろ実用化」とされる中国国産の「WS-15(渦扇-15)」エンジンが搭載されれば、J-20は第5世代戦闘機の中でもパワー面で優勢となり、加速性、上昇率、超音速巡航能力、安定した旋回性能などがさらに高まるとした。

 記事は、J-20が5-8年内に実戦部隊に配備されるとの見方を示し、「われわれは戦闘機の研究開発分野で、十分な能力とレベルをすでに獲得した」と主張した。

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◆解説◆


 中国で満洲事変(1931年)を「九一八事変」、盧溝橋事件(1937年)は「七七事変」と呼ぶことが一般的だ。両日前後には毎年、記念行事や空襲訓練が行われており、中国人にとっては、改めて“国辱”を思い出す忘れがたい日付だ。

 そのため、9月18日や7月7日、さらにその前後に日中間に関する出来事が発生すると、「日付との関係」を連想するのがパターンとなっている。日本政府が2012年9月11日に尖閣諸島のうち3島(魚釣島、北小島、南小島)を国有化した際にも「九一八事変の1週間前に、手続きを完了させたのは、中国に対する当てこすり」といった見方が出た。

 中国人は、自分の言動が、自分にとって利害関係のある人物の心理面に及ぼす影響を綿密に計算することが多い。逆に、相手の言動には「何か思惑がある」と考えがちだ。上記の尖閣諸島国有化についての“勘繰り”も、日常からの発想が背景にあると考えられる。(編集担当:如月隼人)(写真は新浪網の上記記事掲載頁キャプチャー)