iPhone 6sは、アップル変化の兆し? 米Gizmodoのファーストインプレッション

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Androidユーザーも納得させられるか。

iPhone 6sが発売され、Android端末をメインに使う米GizmodoのDarren Orf記者がファースト・インプレッションを伝えています。文中でも「iPhoneはカスタマイズ性が低くて…」と書いているOrf記者ですが、iPhone 6sには今までとは違う印象を持ったようですよ。

以下、Orf記者どうぞ!

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デザイン


iPhoneは伝統的に、見込みユーザーの欲しい!という衝動をいとも簡単に刺激してきました。その要因のひとつであるアルミニウム製のデザインは、iPhone 6sでも健在です。そしてこれまでのsが付くiPhoneと同様、iPhone 6sは先代と外見的には似ている、というかほとんど同じで、1mmとか1gとかの差があるだけです。

ただ、ローズゴールドという選択肢ができました。僕が手に入れたのもローズゴールド。ピンクがかったゴールドが気に入ってます。

それ以外は相変わらずものすごく薄く、滑りやすく、でもしっかりできています。見た目的に変わっていないので、その分内蔵のハードウェア、そしてiOS 9が気になります。いろんな新機能が詰まっていますが、実際使えるんでしょうか?


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もっと便利なiPhoneへの第一歩


僕は基本的にAndroidユーザーなんですが、iPhoneの洗練ぶりは素晴らしいとつねづね思ってきました。そのおかげで、みんなにとってスマートフォンが身近なものになったんだと思います。

ただ僕が個人的にiPhoneがイマイチだと思うのは、パワーユーザーらしくいじり倒せない(Jailbreakしない限り)ということです。たとえばホームスクリーンのカスタマイズは、アプリのアイコンを動かすくらいしかできません。ウィジェット(これもAndroidよりiPhoneのほうがあとで搭載されました)は全部ドロップダウンの通知センターに収められています。iOSは全体的に、Androidに比べるとカスタマイズのオプションが限られているんです。


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でもiOS 9搭載のiPhone 6sでは、それらが変化しつつあるのがわかります。ハードウェアとソフトウェアのパートナーシップによって、新しいiPhoneからはカスタマイズの可能性が感じられます。中でも大きなアップデートは、Siriと3D Touchです。

iPhone 4s以降のiPhoneはみんな、iOS 9のSiriを使えます。Proactive機能の追加で、アプリや連絡先、ニュースなどなどのインテリジェントな提案をしてくれるようになりました。それはアップルの変化を感じさせる一例ですが、僕としてはまだ、より完成度の高いGoogle Nowのほうを選びます。でも少なくとも、アップルが正しい方向に進みだした感じはします。

さらにiPhone 6sの最新機能・3D Touchも併せると、もっと期待が高まります。3D TouchとはiOS 9の新たなマルチタスキング・レイヤーで、iPhone 6sの新たなハードウェアを活用した機能です。アイコンを強く押し込めば、アプリ内のいくつかの操作へのショートカットが可能です。通常のタップでも今までどおりのショートカットが表示されますが、少し強くタッチすることでまったく別の操作ができるんです。3D Touchを有効にしておくと、アクションに対して振動でのフィードバックもあり、さらに操作しやすくなります。

まだ僕は24時間使っただけですが、iPhoneの使い方について考え方が変わりつつあります。たとえば「Instagramアプリを開こう」と思うのではなく、3D Touchの強押しで可能になった「検索」「アクティビティを見る」「新規投稿」といったアクションをしよう、と思うようになりつつあります。これで、目的の操作が格段に早く終わります。あちこちで細かく時短できるのが積み重なり、よりシームレスな使用感になっています。ちゃんと使えている限りは本当に素晴らしいです。


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ただ、新たなパワーを使いこなすには学習も必要です。たとえば、すべてのアプリが平等ではなく、少なくとも今は3D Touch対応でないアプリも多いです。アプリを強押ししてもイラついたようなフィードバックがあるだけで、何も起こらないことがしょっちゅうあります。どのアプリで3D Touchが使えるかを覚えるだけでも、試行錯誤しなきゃいけません。でも最終的には、ほとんどのアプリが3D Touchに対応することでしょう。

3D Touch以外にも、いくつか好きになれそうな機能があります。例えばLive Photosは、写真の前後の短時間動画が撮れる機能です(HTCとノキアはこのコンセプトで長いことあれこれ作っています)。iPhone 6sの4K動画も魅力ですが、4Kコンテンツを見る手段がまだ限られていると感じます。4Kテレビもまだ割高ですし。


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まだ24時間しか使っていませんが、iPhone 6sはちょっと大人に、もう少しパワフルに、そして本当により便利になったと感じます。3D TouchによるショートカットとSiriの能力を使いこなせば、iPhoneのプロにもなれそうです。これから1週間、レビューしていくのが楽しみです。


Darren Orf-Gizmodo US[原文
(miho)