1万2000円の「Samsung Gear VR」はすべてを変えていくだろう

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先日のOculus VRが開催した開発者向けカンファレンス「Oculus Connect 2」では、多くの重要な発表がありました。Oculusは2種類のプロダクトライナップで展開、ひとつはスマートフォンとアタッチメントでVRを実現する「Samsung Gear VR」、PCでの利用を前提とした、よりリッチなVRを楽しめるハイエンドな「Rift」。米GizmodoのAlissa Walker記者が、このGear VRの持つ可能性について語っています。

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11月に99ドルで発売される「Samsung Gear VR」はこれからのVR体験を変えていくものになるでしょう。実際にGear VRを目の当たりにして、(決して誇張ではなく)このプロダクトがすぐ時代の主流になると感じました。

サムスンのVirtual Reality/Immersive Products担当ディレクターのJim Willson氏によれば、新しいGear VRは、より快適に利用できるように改善を重ねたとのことで、ヘッドセッドの重量は310gに。「Innovator Edition」として199ドルで販売されていた前モデルより、22%軽くなりました。

また使用マテリアルも変更し、顔に当たる部分にマイクロフリースのような素材を用いて、赤ちゃんのブランケットのように、より快適に装着できるようにしたそうです。小さな変更点かもしれませんが、遊んでいるうちにヘッドセッドが鼻にずり下がって不快な思いをすることもずいぶん減ったのではないでしょうか。


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またOculus独自開発のコントローラー、Oculus Touchも改良が加えられています。両手に持って操作するのですが、高い精度で手の位置と指の動きを認識します。
直感的に遊べることができるようにしたのだそうです。


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Gear VRの対応機種はサムスンのGalaxy Note 5/S6/S6 edge/S6 edge+。多くのサムスン製のスマートフォンで使うことができますね。


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さらに99ドル(約1万2000円、もちろん、スマートフォン本体は含まれず)というiPod Touchよりお安い値段も革命的。そして今現在、他にこれといったVRのヘッドセットは存在していません。Oculus VRはより手に入れやすくなっただけではなく、Netflixアプリのように、ユーザーフレンドリーかつ主流のアプリが搭載されるのなら、VR中毒になる人々を一気に増やす可能性を秘めています。

バーチャルリアリティは、もはや、一部のギークの人のためのものではなくなりました。これなら、おじいちゃんやおばあちゃんだって欲しくなると思います。この価格設定も、いくつかの業界を変えるほどのポテンシャルがあると思われます。ゲームやエンターテイメント領域を超えて、サムスンは、ヘッドセットを大量発注する可能性がありそうな、教育や非営利団体分野のアプリ開発も視野にいれています。サムスンのWillson氏は、医療現場において、医師が複雑な手術手順を学ぶためのツールとしても使えるだろうと例えました。

発売時期的にも値段的にも、クリスマスプレゼントとして完璧ですね。もちろん、新しいGalaxyのスマートフォンも必要だけどね。これは、世界を変えることができるものだと思いました。


Alissa Walker - Gizmodo US[原文
(mayumine)