瞑想(めいそう)セミナーを受講した女性に睡眠作用のある薬を飲ませ、わいせつな行為をしたとして、準強制わいせつ罪に問われた経営コンサルタント石川尚寛被告(49)の控訴審で、大阪高裁(並木正男裁判長)は29日、無罪とした一審大阪地裁判決を破棄し、懲役2年(求刑懲役3年)の実刑判決を言い渡した。

 並木裁判長は女性が事件後に知人らと電話した際、被害を伝えなかった点について、「服用させられた薬が多量で、意識障害が強く影響した可能性がある」と指摘。女性の供述は信用できると判断した。

 一審は「女性がわいせつ行為を承諾していた疑いが残る」と判断していた。

 控訴審判決によると、石川被告は昨年1月、大阪市中央区の自宅で睡眠作用のある薬を入れたコーヒーを飲ませ、女性にわいせつな行為をした。