奈良市の正倉院で行われた、宝物の点検などのため宝庫の扉を開ける「開封の儀」=1日午前
共同通信社

 聖武天皇の愛用品やシルクロードを経て伝わった宝物を納めた奈良市の正倉院で1日、年に1度、宝庫の扉を開ける「開封の儀」が行われた。

 午前10時すぎ、正装した河南健侍従ら14人が宝庫に到着。手や口を水で清めた後、正面玄関前の階段を上り、扉に結ばれた麻縄をはさみで切って封を解いた。

 再び扉を閉める11月27日まで、宮内庁正倉院事務所は宝物の点検や防虫剤の入れ替えのほか、レプリカを作製するため敷物「花氈・色氈」を調査する。

 開封期間中の10月24日~11月9日に奈良国立博物館(奈良市)で正倉院展が開かれ、聖武天皇の「七条褐色紬袈裟」など63点が展示される。

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