互いに「親友」=殺害高3女子と逮捕の男子生徒―高校が記者会見・三重 | ニコニコニュース

 三重県伊勢市の山林で高校3年波田泉有さん(18)が同じ高校に通う3年の男子生徒(18)に殺害された事件で、2人が通う伊勢市の私立高校が30日、記者会見を開いた。会見で校長は、2人が互いを「親友」と呼び合っていたことや、波田さんは自己否定が強かったなどと明らかにした。

 校長によると、2人は元クラスメートで仲が良く、互いに「親友」と周囲に説明していた。波田さんには、男子生徒を信頼している様子が認められたという。

 波田さんは入学時から授業には熱心で、成績は常に上位。演劇部に所属し、看護系専門学校への進学を希望していた。7月に数日間、同校の別の男子生徒と家出をしたが、発見後に校長が面談し、進学の意思や反省を確認したため様子を見ていた。

 校長は面談を通じ、波田さんについて「自己否定が強く、劣等感を持っている」との印象を受けたという。家庭の事情が複雑で「親子のコミュニケーションが不足していると感じた」とも述べた。

 一方、逮捕された男子生徒も学習態度は真面目で、「与えられた仕事を最後まで責任を持ってやり遂げていた」という。ワープロ検定取得に向けて練習する部活動に所属し、調理系専門学校への進学を希望していた。

 校長は「(事件を)防ぎ切れなかった。今後は保護者との連携を深めていく」と悔しさをにじませた。