火星の風物詩。探査機が撮影した「ドライアイスの雪崩」

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夜のヒットスタジオ何回分でしょうか。

地球上では決して自然に生成されず、しかし火星には膨大な量が存在すると言われる、ドライアイス。その火星の北極地点で発生した「ドライアイスの雪崩」とでも言うべき写真を、NASAが発表していました。


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撮影したのは、火星探査機として知られるマーズ・リコネッサンス・オービター。写真で見ると小さく見えますが、しかしその大きさは直径約20mほどもあるそうですよ。

以下は2011年11月27日に、同じマーズ・リコネッサンス・オービターが撮影した、ドライアイスが崩れ落ちたあとの画像。土煙のようなものが巻き起こっている様が確認できます。


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このドライアイスの雪崩は、2003年にカリフォルニア工科大学の研究者によって初めて観測されました。火星の北極にある氷のほとんどは水が凍ったものですが、表面をドライアイスが膜のように覆っているそうです。地球と同じように四季のある火星での温度上昇により、そのドライアイスの膜が厚くなったり薄くなったりするのだそう。いわばドライアイスの雪崩は、この季節によく見られる風物詩的な存在なのですね。


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近くて遠い、似てるようで似ていない。あらためて不思議な惑星ですよね。


image by NASA/JPL/University of Arizona. Image cropped and edited by Nancy Atkinson.
source: University of Arizona HiRISE

George Dvorsky - Gizmodo US[原文
(渡邊徹則)