シリア反体制派に武器供与=訓練は大幅縮小へ―米

 【ワシントン時事】米国防総省は9日、シリアで過激派組織「イスラム国」と戦う反体制派への支援の在り方を見直し、厳選した反体制派の幹部や部隊に武器を含む装備を供与すると発表した。ニューヨーク・タイムズ紙はこれに関し、見直しに伴いシリア国外で行っている米軍による反体制派の訓練の規模は大幅に縮小されると報じた。

 5月に始まった訓練では、年間5400人の戦闘員を育成する計画だったが、これまでの修了生は約120人にとどまり、実効性を問う声が上がっていた。

 オバマ政権は、同組織掃討やシリア内戦への対応策の一部が失敗だったと認めた形。シリア情勢への米国の軍事的関与は高まることになりそうだ。カーター国防長官は「(支援策の)修正により、『イスラム国』の対抗勢力の戦闘力は強化される」と語った。