未発見のネフェルティティは、実はツタンカーメンの墓にずっと眠っていた?

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21世紀最大の発見となるのか、否か、ワクワクしますね。

ツタンカーメンの義母、王妃ネフェルティティの墓がツタンカーメンの墓の中の隠し部屋にある可能性が高いため、レーダーと熱画像を使って調査したいという英国のエジプト学者の要請を、古代エジプト美術当局が受け入れたそうです。

イギリス人でエジプト学者ニコラス・リーブス氏が発表した仮説論文「王妃ネフェルティティの埋葬場所はツタンカーメンの墓の中に隠されている」が大変な物議を醸したそうです。ネフェルティティはツタンカーメンの母または義母であり、古代エジプトではもっとも力のあった女性だったと言われています。ネフェルティティの埋葬場所は未発見のままで、考古学者の間では聖杯と呼ばれる存在。リーブス氏はツタンカーメンの墓の画像を研究し、隠し通路や隠し部屋が存在することを理論化したそうです。

エジプトのカイロで行なわれた記者会見では、リーブス氏は高解像度スキャンにより2つの隠し部屋へ通じる通路が見つかったと主張。ツタンカーメンの墓は、ファラオの墓にしては小さかったのはなぜかという長年の謎も、これでつじつまが合うとリーブス氏は述べています。というのは、この墓はもともとネフェルティティの墓で、ツタンカーメンが19歳で亡くなった際に彼をあとから同じ墓に埋葬したからだ、というのがリーブス氏の仮説なんです。

古代エジプト美術当局はリーブス氏の仮説を受け入れて、ツタンカーメンの墓のレーダー調査を数カ月のうちに開始すると発表。古代エジプト美術大臣のMamdouh al-Damaty氏は、「もしこれが本当なら、ツタンカーメンの発見の影を薄くするような大きな発見になる。21世紀でもっとも重要な発見になるでしょう」と期待しているそう。ネフェルティティの墓の発見はエジプトにとって大きな恩恵となり、1922年にハワード・カーター氏がツタンカーメンの墓を見つけたときのように、エジプトの考古学に世界中が注目するきっかけになること間違いなしですね。

しかし、一部の考古学者はリーブス氏の仮説には納得していないようで、ネフェルティティのミイラはもうすでに発見されていて、隠し部屋もただの物置か、ツタンカーメンの側近の墓だろうと話しているとのこと。でも、現時点ではネフェルティティが隠し部屋に眠っているという仮説は、プロジェクトの進歩と高度な調査技術の使用に拍車をかけているようです。どちらにしても数カ月のうちに、隠し部屋に一体何があったのかをニュースで耳にすることになるでしょうね。

ファラオの発掘に関わった人たちが亡くなるという王家の呪いは有名な噂ですが、今回の発掘では、みなさん無事であることを祈りましょう!


image by tutt’art
source: The Telegraph

Kaila Hale-Stern - Gizmodo US[原文
(リョウコ)

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