きみやボクの身体の中にもT字路があって、そこではいつも渋滞が起きてるんだ

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やれやれ。

どんな下水道にもかならずパイプとパイプが合わさってTの字の形を作っている箇所がたくさんあります。これは人間の身体の中の血管も同じです。この度新しく発表された研究によると、こういったT字路は粒子状の物質をその場に留めてしまい、健康な流れを妨げてしまうことがわかりました。

こちらのビデオを見るとよくわかります。このビデオが映すのは2つの液体の流れがぶつかる交差点ですが、液体は忙しくいろんな方向にもみくちゃになっているのがわかります。しかし、いくつかの粒子はこの場所に留まって、安定したラインを作っています。なぜこのT字路ではこんなことが起きてしまうのでしょうか。



どうもT字路というのは粒子を留まらせてしまうトラップのような作用を持っているようです。これに関する研究は次のように述べています。

連続した液体の中に分散した物質は、T字路に発生する渦巻き状の流れと相互作用を起こします。その結果、幅広い一般的な流動条件において、漂っている粒子が渦の中に入ってその分岐点を離れないということが起きます。

気泡などの密度の低い粒子は特にこういった状況にひっかかってしまう傾向にあるようです。これは下水道をキレイにしようとする人たちにとってはあまり良いニュースではないですね...血管の流れを健康的に保ちたい我々にとっても良いニュースではありません。

低密度の粒子を液体から分離する必要がある状況では、覚えていても損はないですね。効率性はわかりませんが、格子のような道具を使わなくてもT字というデザインがあるだけで粒子が分離していってくれるわけです。

私の身体の中のT字路を想像してみたんですが、粒子が列をなして留まってるのは嫌な感じですよね...。


image by CEphoto, Uwe Aranas / CC-BY-SA-3.0
source: Unexpected trapping of particles at a T junction.

Esther Inglis-Arkell - Gizmodo US[原文
(塚本 紺)