遺伝子を解析するサービスの個人情報が、自動的に警察や政府機関に渡されるかも

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治安の維持かプライバシーの保護か。

遺伝子情報を、個人が手軽に調べられるサービスが増えてきました。たとえば、グーグルが支援している「23andMe」は、唾液を送るだけで体質や、さまざまな病気になる可能性の有無を調べられます。99ドル(約12,000円)でできることもあって、現在85万人以上の遺伝情報が登録されています。

アンセストリー・ドットコム」は、DNAだけでなく、さまざまな資料をもとに自分や家族のルーツを総合的に調べてくれるサービスです。

米国には、日本のような戸籍制度がない上に、歴史的に移民が多いので、こういったサービスを利用した「ファミリーツリー」作りは人気があります。現在、200万人以上が登録しています。

遺伝情報や家族の系譜の情報は、警察にとっては犯罪捜査の重要な資料になります。ですが、DNA情報をもとにした捜査だからといって、必ずしも正確ではありません。過去にえん罪を生む事例もあるばかりか、データーベースを利用した闇雲な捜査がプライバシーの侵害につながるという指摘もあります。

さらに、今までは裁判所からの請求がなければユーザー情報の開示をしなかったのに、数カ月以内には「政府機関からの情報開示請求」に応じる「透明性に関するレポート」に参加する予定だそうです。

確かに、過去に間違いはあっても、より合理的で迅速な犯罪捜査に「23andMe」や「アンセストリー・ドットコム」といったサービスのデータが役立つという考えもあります。でも、やましいことがなくても、プライバシーを守りたい人もいるでしょう。というわけで、両サービスともに、30日以内に登録された情報を削除するオプションをつけました。

それにしても、こういう動きが行き過ぎてしまった場合、「マイノリティ・リポート」か「サイコパス」みたいな世界にならないかと、ちょっと心配になってしまいますね。


Image by Marish / shutterstock
source: Fusion

(高橋ミレイ)

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