【モスクワ時事】ロシア主要メディアは20日までに、モスクワ中心部で「オウム真理教の施設が摘発された」と伝えた。ロシアでは活動が禁止されており、当局は「国民の権利を侵害する団体創設」の疑いで捜査を開始した。ロシアに54施設あり、交流サイトやインターネット電話などで拡大した信者、布施を取られた被害者は計数千人に上るとの情報もある。

 報道によると、信者はクレムリン近くの住宅に週3回集まり、祈りやヨガの修行のほか、食事や睡眠を断つ「荒行」を行い、救急車が出動する騒ぎも起きた。

 オウムは1990年代初めにロシアに浸透し、3万人以上の信者がいたとされる。2000年にはロシア人信者が元代表の松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚奪還を目的に日本での爆弾テロを計画し、逮捕された。