活動写真弁士とは? 一夜限りの無声映画館「シアター13」開幕 | ニコニコニュース

『月世界旅行』
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11月2日(月)、京都・河原町の映画館のそばにたたずむ骨董屋「ライト商會」三条店にて、活動写真弁士・片岡一郎さんによる無声映画上映・説明会「シアター13」が開催される。

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『月世界旅行』や『のらくろ二等兵』といった無声映画の上映のほか、凱旋公演を終えたばかりの片岡一郎さんに海外での無声映画の取り上げ方や当時の映画館のプログラムなどについてうかがう、貴重なトークショーも行われる。

「活動写真弁士」とは?

映画にまだ色も音もなかった時代、スクリーンの横には活動写真弁士という語り手がいた。片岡一郎さんは、現代に生き残る数少ない活動写真弁士のひとりだ。

2001年、日本大学芸術学部演劇学科を卒業し、2002年に活動写真弁士の第一人者である澤登翠さんに入門。アメリカ、ドイツ、クロアチア、オーストラリア、チェコといった世界各国で公演を行うなど、国際的に最も活躍している弁士である。

これまでに彼が演じた無声映画は約300作品。日本の伝統的なスタイルを踏襲し、弁士の芸術を現代に、そして海外に伝えている。

弁士のほかにも声優や文筆といった活動も行っており、無声映画のフィルムやプログラムなどの資料の収集家としても知られている。

12のシアターに向かい立つ「ライト商會」

プレゼンテーションのような、演劇のような、落語のような、しかしどれとも異なる未分化の鑑賞体験。それが活動写真弁士の語る無声映画。

もし、活動写真弁士による上映形態が現在も主流として残り続けていたなら、それはどのような興行で、どのような劇場で演じられていたのだろうか。

「シネコン」と呼ばれる配給の館に向かい立つ、収集の館「ライト商會」。12のシアターを連ねるシネコンに、一夜限りの存在しないナンバーの劇場が並ぶ。