インスタントラーメンと経済発展、「時は金なり、効率は命なり」で中国でも普及=中国メディア | ニコニコニュース

サーチナ

 世界初のインスタントラーメンは今も販売されている「チキンラーメン」だ。日清食品によれば、世界中で親しまれているインスタントラーメンは1958年に安藤百福氏によって発明された。

 中国メディアの北京青年報は23日、インスタントラーメンは今や世界の人びとにとっての大衆的な日常食となったと伝え、インスタントラーメンは日本と中国の経済発展と関係があると論じる記事を掲載した。

 記事は、インスタントラーメンが日本で誕生したのは決して偶然ではないと主張し、「当時の日本は第2次世界大戦後の再建に向け、時間を惜しみ、発展のために効率が求められていた時代だった」と指摘。

 こうした時代背景のもと、いかにして短時間でおいしい食べ物を提供できるかという点がインスタントラーメンの発明の原動力だったはずと主張。さらに、発明後にインスタントラーメンが急速に普及し、世界に広まったのも、人びとにそうしたニーズがあったためだと論じた。

 また、インスタントラーメンが発明されてから日本は経済大国へとのし上がったと主張し、インスタントラーメンの発明および普及は日本経済が成し遂げた奇跡の縮図であると同時に証拠であると主張した。

 さらに記事は、2010年に世界第2位の経済大国となった中国においても、「インスタントラーメンがかつての日本と同様の役割を果たした」と主張。中国では1980年代ごろからインスタントラーメンが急速に普及したと伝え、当時は改革開放によって経済に活力が生まれ始めていたタイミングだったと指摘。「時は金なり、効率は命なり」というスローガンが叫ばれていた当時の中国において、「はやくて美味しい」インスタントラーメンはまさに人びとの需要に合致していた存在だったと論じた。

 続けて、中国では1日に1億食以上のインスタントラーメンが食べられているとの統計もあると伝え、インスタントラーメンを食べることで1食あたりの時間を20分節約できるとすれば、中国人全体では1日に4000万時間も節約できている試算だと伝え、インスタントラーメンという時間を節約するうえでぴったりな食べ物が日本や中国の経済成長を後押ししたとの見方を示した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)