オズワルドの写真は本物だった!JFK陰謀論者の心の拠り所がひとつ消える


J.F.ケネディ大統領暗殺の本当の犯人は誰なのか?

キューバ人、マフィア、CIAなどいろいろ言われてますが、仮に狙撃犯リー・ハーヴェイ・オズワルドが死ぬ前に言った「自分は囮だ」という言葉が本当だとするなら、あの彼の写真は…やっぱり偽物なのか? 米ダートマス大学が3Dモデリングで検証してみました!

検証したのは、長らく陰謀論者の間で捏造と信じられてきたこの写真です。

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共産党新聞を手に持ち(オズワルドは帰国するまでソ連に一時住んでいた)、腰に拳銃、手に得意のライフルを抱えて自宅の庭で微笑むオズワルド。「姿勢と影の位置が微妙に合わない→捏造」と言われているものです。オズワルドもジャック・ハーヴィーに殺される前には警察に捏造だと言ってましたが、オズワルド夫人は「私が撮った写真。本物よ」とずっと主張していたといういわくつきのものです。

同大コンピューターサイエンス研究班が3Dモデルを使って行った検証では、この「姿勢と影が合わない」という部分に焦点を当ててみました。

すると写真で見るとちぐはぐな印象なのに、バランスをしっかり解析してみたら…特に不審な点は見られなかったのです。つまりどこからどう見ても、ほぼ間違いなく本物だったというわけで、この検証結果はデジタルフォレンジック学会誌「The Journal of Digital Forensics, Security and Law」に掲載中です。


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検証では鼻、唇、首の影も調べてみましたが、そちらも写真でわかる光源であっさり説明がつくものでした。

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な~んだ…。まあ、この道半世紀の陰謀論者がこんな論文1本で消えるとも思えませんけどね。

たとえばこれは1973年の「 Executive Action」のワンシーンです。JFKは白人至上主義の資本主義者とCIAとFBIの陰謀で殺されたという設定の歴史ドラマなんですけど、もうこんな早くからこの写真の捏造シーンが出てますよ!


最初はオズワルドのそっくりさんで撮るんですが、「似てない」と注文がついて、顔だけオズワルドとすげ替える一味。ついでに「拳銃にホルスター、ライフルには照準具もつけてくれ」と言ってます。いやぁ…コンパスが…。顔ひとつ入れ替えるんでも、すんげー手間! 

こんな大昔から言われてることですから、今更そんなこと言われても…ねぇ…。


source: Smithsonian

Matt Novak - Gizmodo US[原文
(satomi)