「日本酒」本で著作権侵害騒動 出版社に対して「倫理観を疑います」と著者激怒→発売即回収決定 | ニコニコニュース

「うまい日本酒の選び方」
ねとらぼ

 「うまい日本酒の選び方」の著者・葉石かおりさんが許可なく「構成、写真全く同じで、語尾だけ変えたパクリ本が本日セブン-イレブン限定で『日本酒入門』として発売」されたと自身のTwitterとブログで報告。出版社に対して「著作権に対する倫理観を疑います」と憤りをあらわにしています。

【両書を比較と……いっしょだ!】

 「うまい日本酒の選び方」は酒ジャーナリストの葉石さんがナビゲーターとして「お気に入りの一本に必ず出あえる」をテーマに、酒造りの現場や基本的な種類や選び方、お酒に合う料理などを紹介しています。今年3月にエイ出版社から発売されたのですが、同出版社からほぼ同じ内容で「日本酒入門」と名を改めてコンビニの書棚に並ぶことになりました。葉石さんは契約と異なるし著作権も侵害しているとして、出版社に回収を含めて提案しましたがそのまま発売されることになったそうです。

 「日本酒入門」の発売前日に担当者から連絡を受けた葉石さんは、「契約書まで交わしているのに、何の連絡もありませんでした」「回収を強く望みますが、期間限定販売だからと、取り合ってもらえません」と告発。ネットで知るところとなり話題となりました。

 一般的に著作者は、著作物の内容または題号を自分の意に反して勝手に改変されない「同一性保持権」を持っています。著作権の譲渡など特殊な契約になっていない限り、著作権を侵害している可能性もあります。

 出版社に取材してみると、著者からの訴えについては把握しており、「この件については編集部で事実確認中です」とのこと。(契約上)はっきりしていないことも多いため、その調査と対応について協議しているようです。

 葉石さんは「著作権って、契約書ってなんなんですかね?」とつづっています。

●15時47分追記

 エイ出版社の編集部より「日本酒入門」の回収が決定したとの報告がありました。現在も著者との話し合いがなされているようです。