演歌はこのままなくなるか、あるいはJ-POPが「演歌」になるのか? | ニコニコニュース

演歌はこのままなくなるか、あるいはJ-POPが「演歌」になるのか?
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インターネットを活用した「聴き放題」サービスが話題になるなど、最近は音楽を取り巻く事情が賑やかだ。新曲だけでなく、旧曲もデジタル化され、いつでも手軽に買えるようになった。かつてポータブルプレーヤーが叶えた「好きな時に好きな場所で聴く」楽しみは拡張しているようにも思える。

そんな中、どうも時代にフィットしていないように感じられるジャンルもある。たとえば、演歌だ。「教えて!goo」にも「演歌って近い将来、なくなると思いませんか?」と40代前半だという男性が質問をしている。自分の世代でも演歌好きはおらず、あと20年もすれば新曲を買う要素もなくなり、厳しい立場になるだろうと考えたらしい。年代も幅広く、ユニークな回答が集まっていたので、以下に紹介していこう。

■演歌が台頭することはないが、名曲は残る

「30代男性です。(中略)…自分が年を取っても、演歌の世界観に共感することなど(たぶん)無いと思いますし、同世代の演歌歌手もいないのですから、聞かないと思います」(AGLAIAさん)

演歌が今後もかつてのような台頭を見せることはないが、名曲として歌い継がれていくものは残るという意見が多かった。そして、音楽は時代と共に役割を変えていく。ともすると、現在はJ-POPとして親しまれている曲たちが、将来は「演歌の役割」に収まることも考えられる。

AGLAIAさんは演歌と若年層のミスマッチについて「歌詞が時代錯誤」であることを挙げている。それは時代背景からくる仕事や恋愛論など、生きる姿勢を反映して歌詞が作られてきたこともあるだろう。社会性が異なれば、多感な時期で共感も起きやすい「青春のカタチ」も異なっていく。そう考えれば、仮に20年後に自分たちの世代の定番曲を歌っても、歌詞に共感が起きず、今度はその曲たちが古びたものに感じられる可能性は大いにある。

■“歳を重ねた人だけが醸し出す雰囲気”がある

「昔は演歌など聞きませんでしたが最近は聞きますね。(中略)…以前はチラと見ただけでテレビのチャンネルを変えていました」(k-josuiさん)

一方で、明るい材料も聞こえた。こちらの回答者さんは60代目前の男性とのことだが、「時代錯誤な歌詞」が歳を重ねるにつれて心情に当てはまっていったり、プレイヤーと同年代になるにつれて良さを覚えるようになったりするケースもある。ただ、少子高齢化の時代にあっては、先細りする感は否めない。

■聴いてみたくても出会う場がない

「新曲を聴いてみたいと思っても、出会う場がないんですよ。今は、歌謡曲(J-pop)の番組自体、最盛期に比べて激減していますし」(asaka3さん)

プロモーション不足か需要減か、聴いてみたくても出会う場がないという意見もあった。冒頭で述べた通り、デジタルチャネルを用いた活動が進む中で、演歌業界なのか、あるいはレコード業者なのかに変化が起きれば、こういった意見を持つ人をすくい取っていけるようになるのかもしれない。

演歌が苦境に立つことは予想できるものの、いずれも「音楽との付き合い方」で新しい局面に入ることも想像できる。今後、どのような道筋をたどると思うか、みなさんの意見もぜひ聞かせてほしい。

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)