TBSテレビ「アッコにおまかせ!」に人権侵害があったとしてBPOが勧告 佐村河内守さん謝罪会見に関する放送で | ニコニコニュース

アッコにおまかせ!
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 BPO(放送倫理・番組向上委員会)は11月17日、佐村河内守さんが「申立人の名誉を著しく侵害した」として申し立てをしていたTBSテレビの情報バラエティー番組「アッコにおまかせ!」について、「申立人の名誉を毀損する人権侵害があったと言わざるをえないと判断した」と報告した。

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 対象となったのは、佐村河内さんの謝罪会見を取材した昨年3月9日の放送。BPOは番組内で「健常者と同等あるいはそれに近い聴力があるとの印象」を佐村河内さんに与える説明があったことなどについて検討を実施。その結果、「申立人は、手話通訳も介さずに記者と普通に会話が成立していたのだから、健常者と同等の聴力を有していたのに、当該謝罪会見では手話通訳を要する聴覚障害者であるかのように装い会見に臨んだ」という摘示事実が認められ、このことが佐村河内さんの社会的評価を低下させ、名誉を毀損するものであるとの判断を下した。

 BPOは、「柔らかく分かりやすい形で公共性のある事柄を伝える情報バラエティー番組には相応の存在意義がある」としているものの、今回は「聴覚障害」という一般視聴者の予備知識が乏しいテーマにかかわるものであったことから、「番組による不正確な説明内容によって視聴者が容易に誘導されうることに配慮が必要であった」とし、TBSテレビに対して再発防止に努めるよう勧告している。