現代自動車の高級車ブランド「ジェネシス」は成功できるか=中国メディア | ニコニコニュース

サーチナ

 韓国の自動車メーカーである現代自動車は4日、同社が販売している高級車をすべて「ジェネシス」ブランドに統一すると発表した。

 ジェネシスは「人間中心の進歩(Human Centered Luxury)」をブランドコンセプトとし、人間工学に基づく快適性や安全性だけでなく、優雅なデザインや躍動感のある乗車体験をもたらすことをコンセプトとしている。

 中国メディアの中国経済網は17日、現代自動車が「ジェネシス」ブランドで世界の高級車市場に参入すると発表したことに対し、「驚くほど反響が見られなかった」と伝える一方、「ジェネシス」ブランドは高級車市場で成功をおさめることができるのだろうかと論じた。

 記事は、世界のグローバルメーカーに比べ、現代自動車の社歴は短いとし、これまで「コストパフォーマンス」の高さを武器に成長を遂げてきたと指摘。一方で、価格に対して相対的に品質が高いという市場におけるポジショニングは現代自動車の成長を制限するボトルネックでもあったと論じた。

 続けて、現代自動車の関係者が「ジェネシスというブランドを通じて成長を続ける高級車市場における競争力を高め、新たな成長の土台としたい」と述べたことを紹介。さらに、中国市場学会の自動車マーケティング専門家の話として、「戦略的な観点から言えば、現代自動車の考えは理解できる」とし、価格競争を回避し、ブランド価値を高めることは成長に必要なことだからだと論じた。

 一方で、ドイツ系の車種が「統治」する高級車市場において、ジェネシスが存在感を放つのは難しいとの見方を示し、中国では自動車が所有者の地位を象徴するものであることから自動車のブランドやイメージが極めて重要となると指摘。また、欧州では高級車に恥じないだけの品質が求められるとし、実用性が重視される傾向にある米国であればジェネシスにもチャンスがあるかもしれないと論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Ittichai Anusarn/123RF.COM。2014年12月、タイのモーターショーに出品されたコンセプトカー)