吉田拓郎さんが42年前に行ったライブの海賊版CDを販売したとして、警視庁生活経済課は24日までに、著作権法違反(頒布)の疑いで、無職塩野章彦容疑者(52)=東京都葛飾区青戸=を逮捕した。容疑を認め、「一度出品したところ反響が大きかったので、次々と出品してしまった」と話しているという。

 逮捕容疑は1月5日〜8月18日ごろ、吉田さんのライブ音源を録音した2枚組の海賊版CDを都内や佐賀県などに住むいずれも50代の男性4人に計1万9920円で販売。著作権を侵害した疑い。

 同課によると、海賊版は吉田さんが1973年11月に行ったライブで、未発表曲を含む全28曲が収録されていた。吉田さんの事務所から相談を受けた日本音楽著作権協会が今年9月に被害を申告して発覚した。

 昨年10月から今年8月まで、塩野容疑者がネットオークションに出品した海賊版を計88人が落札。約41万円の利益を得ていたという。同容疑者は以前音響機器販売会社やレコード販売店に勤めていた経験があり、同課が音源の入手先を調べている。