ギャング系FPS『Payday 2』、プレイヤーが課金に猛反発しPが謝罪!! 「正しいゲームの在り方」とは何か | ニコニコニュース

『Payday 2』公式サイトより。
おたぽる

 犯罪集団・PAYDAY GANGのひとりになり、強盗や襲撃などの犯罪を犯す、最大4人でプレイ可能なFPS『Payday 2』(Overkill)。日本での流通は輸入版のみとなっているため、プレイ人口が少ないが、2013年夏に登場して以来、海外では高い人気を誇るオンラインゲームだ。その同作において課金要素が加わったことを受け、プロデューサーが公式サイトにて謝罪をした。日本では当たり前になりつつある“課金”。とは言え、よく思わないゲーマーは多いようで、プロデューサーの謝罪に「日本も見習え」という声が上がっている。

 謝罪に至ってしまった始まりは、先月『Payday 2』に導入されたスタッツを(個人の成績・戦績)向上させる課金要素。これに腹を立てたプレイヤーの反発もあり、Overkillは再調整をしたが、「課金は今後への投資のために必要」としていたようだ。その状況下で11月、経験値とゲーム内貨幣をブースト(増加)する武器スキンを有料で発売。この結果、プレイヤーの怒りは爆発、メディアでも書き立てられ、おまけにプレイヤーのコミュニティをボランティアで運営していた管理人もストライキを起こしたという。

 そして今月21日、プロデューサーのAlmir Listo氏は、公式サイトで以下のような謝罪を発表。

「今まで数々の成功を収めてきたが、ここ数週間で失敗してしまい、多くのプレイヤーに苦痛を与えてしまった。ただ、改善の余地はたくさんあるし、可能な限り早く改善に努めるつもりだ。申し訳ない」

 すでにストライキを起こした管理人とも話し合い、課金要素についてもプレイヤーから意見を募るという。また、開発者が掲示板でプレイヤーと積極的に交流するとのこと。このOverkillの対応に、日本では「途中から課金要素が追加されれば、そうなるだろ」という声もあるが、多くは「これが正しい」「見習うべき世界」「日本のガチャゲー開発者も考えたほうがいい」といった称賛する声が。

 また、「なんで日本人は文句を言わずに課金し続けるのか。馬鹿げてる」「ユーザーの質というか知能の問題でもあるんだよな。日本人は飼いならされたギャンブル中毒になることに抵抗がなさすぎる」「海外はちゃんと怒りを表明し、ボイコットやストライキも起こす。一方、日本はそれができない」との声も多い。

 日本では、TYPE-MOONの『Fate/stay night』をもとにしたスマートフォン用RPG『Fate/Grand Order』の運営の酷さが、たびたび取り沙汰される。事前登録だけで70万人を突破したにも関わらず、配信直後いきなりメンテナンス。出現率が低いキャラクターがさも出るように思わせておいて、まるで出ずに返金騒動。戦闘で入手したアイテムが加算されていない……などなど。これまでの『Fate』関連作品を汚す結果となってしまっているが、それでも怒らずにプレイする人も多く、現在までに400万ダウンロードを突破している。

 先頃、アメリカの調査会社・EEDARが公表した、今年のスマートフォン用ゲーム市場の1カ月の平均課金額で、世界第1位(1人あたり平均24.06ドル)に輝いた日本。怒らずに黙って課金を重ねる忍耐力は、武器と言えるのだろうか。ときには立ち上がる姿勢を見せないと、ゲーム業界自体が衰退していきそうな気がしてならない。