LANケーブル不要…同軸ケーブルでIPネットを構築できるアイディア | レスポンス

 東京ビッグサイトで17日、18日に開催された「ジャンボびっくり見本市」にて、DXアンテナは既設のテレビ同軸ケーブルを利用してIPネットワークを構築することができる高速同軸モデムEOC10シリーズ(「EOC10C01」「EOC11C01」)の展示を行った。「EOC10C01」は機器設定が自動登録仕様で、「EOC11C01」が手動登録仕様となる。

 本機は、LAN端子とTV出力端子(同軸端子)、ライン入力端子(同軸端子)を備えており、電源はAC100V。ルーターやモデムにLANケーブルで接続し、既存の同軸ケーブルにつなげて親機として使う場合と、ネットワーク機器とLANケーブルでつなぎ、同軸ケーブルで親機に接続する子機として使う場合を想定している。

 セキュリティシーンにおけるシステムの構成例としては、子機として使う本機Aにネットワークカメラ(IPカメラ)をつなぎ、同軸ケーブルで親機として使う本機Bに接続する方法がある。スイッチングハブをかませる必要はあるが、IPカメラネットワークを既存の同軸ケーブルを使って構築することが可能になる。

 他にも、小規模集合住宅に本機を設置すれば、テレビの受信用アンテナの同軸ケーブルに本機を親機として接続し、そこにルーターを接続させることで、各部屋では、壁面に設置されたテレビ端子(同軸端子)からインターネット接続させることが可能になる。各部屋では、テレビ端子から子機として使う本機に同軸ケーブルでつなぎ、パソコンなどのネットワーク機器へは本機のLAN端子につなぐというシステム構成となる。

 これまで、ネットワークシステムを構築する場合は、LANケーブルを敷設し、さらにLAN端子の設置工事が必要だったが、本機を使うことでその手間が省けて、大幅な設置コストの削減が可能だ。

 また、LANケーブルではできなかった伝送距離の長延化(最長2km)、無線LANなどが使えない病院等でのネットワーク構築が可能となる。通信速度は最大240Mbps(同社調べ)あり、有線LAN接続と同等の安定した通信を実現し、セキュリティにはAES128bit暗号方式を採用している。