女子大生のリアル 「学費のため」風俗へ・福祉産業で「徹底搾取」 専門家3人が徹底討論 | ニコニコニュース

奨学金を借りるよりも風俗・水商売で稼ぐ女子大生も…
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 女子大生のリアルな境遇は? 学費のために水商売や風俗で働く子がいる一方で、ブラックバイトの理不尽な働き方を強いられるケースも……。女子大生の就職や風俗、水商売に詳しい専門家が、語り合いました。

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風俗・水商売に「普通の女子大生」
 11月21日、東京・渋谷で開かれたイベント「女子大生のリアル!」には、風俗産業を追ってきたノンフィクションライターの中村淳彦さん、大学ジャーナリストの石渡嶺司さん、『キャバ嬢の社会学』の著者の北条かやさんが登壇しました。

 まず中村さんが「風俗や水商売で働く普通の女子大生が増えている」と指摘。北条さんも「彼氏がいるけど、キャバクラで働いている女子大生も普通にいる」と応じました。

 キャバクラや風俗で働く女子生について北条さんは「しっかりした考えをもった人が多く、就活でも内定を取りやすい傾向がある」と分析。中村さんは「キャバクラは『いけてる系』の子が多く、風俗で働く子は控えめでむしろ地味な子が多い」とし、「自分の容姿などにお金をかける人が、どんどん稼いでいく傾向がある」と話しました。


「奨学金より風俗」という選択肢
 なぜ、女子大生が風俗や水商売で働くようになったのか。北条さんは「多くの人が、学生ローンと奨学金を抱えながらアルバイトをしている。全体的に学生が貧しくなっている」と強調しました。

 中村さんは「奨学金という借金をしてまで大学に行って、元が取れるのか考えた方がいい」と問題提起。「同じ学費を稼ぐなら、時給が高く勉強の時間も確保できる風俗や水商売を選んでしまう女子大生がいても、おかしくない」と述べました。


「福祉産業に搾取の構図」
 イベントでは、ブラック企業についても言及されました。中村さんが問題視するのが介護職です。「『社会のため』というきれいな言葉で、徹底的に搾取される構図ができあがっている。給料が上がらない仕組みになっていて若い人は慎重に考えた方がいい」と疑問を呈しました。

 石渡さんは、高校の授業で「夢をかなえる」ことを過剰に意識させていると指摘。「無理やり『夢』を押しつけた結果、深く考えないまま福祉系の進路を選んでしまう人も少なくない」と、高校段階での進路指導の重要性を訴えました。


「就活は茶番」
 就活について石渡さんは、一般職で採用した女性を総合職に転換する企業が増えている現状を解説。「ここ数年で、女子学生の就活をめぐる状況は大きく変わっている。会社ごとに事情が異なるので、なるべく多くの社員の話を聞いた方がいい」とアドバイスしました。

 一般企業で総合職の経験もある北条さんは「就活は茶番だと割り切った方がいい」とばっさり。「私自身、まったく違う業種の会社から内定をもらった。真剣に考えれば、1人の人間にそんなに適性があるわけがない。女子学生は何でもきちっとやり過ぎる人が多い。転職を恐れず、視野を広く考えることも必要」と話しました。