ネットでラブドール購入し悲劇、荷物届かず“警察”にも騙される。 | ニコニコニュース

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あまり人に知られたくない物を購入するとき、ネットショッピングを利用する人は多いと思うが、中国ではこのたび、ネットでラブドールを購入して災難に見舞われた人が現れた。ショップと“警察”に立て続けに騙されたというこの男性。ショップはともかく、「警察に騙された」とは一体どういうことなのだろうか。

中国メディア・新浪河南などによると、この災難に遭遇したのは浙江省杭州市で暮らす19歳の許さん。11月18日、許さんはアダルトサイトを閲覧して興奮、突然ラブドールが欲しくなり、ネットで好みのモデルを検索して注文することにした。

許さんが選択したのは2,000元(約38,500円)のモデルだったが、電話に出た業者から「まずは内金をアリペイ(オンライン決済サービス)で振り込んでください」と言われ、200元を振り込むことに。すると、相手はその後もさまざまな理由をつけて入金を迫り、気付けば商品価格よりも高い3,200元(約61,500円)を振り込んでしまっていた。業者の話では「余分の1,200元は商品到着後に返金しますよ」ということだったらしい。

しかし入金後、許さんが「発送する荷物の問い合わせ番号を教えて欲しい」と願い出たところ、業者からは「弊社では問い合わせ番号は提供致しておりません」と、ありえない返事。「騙された!」と思った許さんは、「業者に仕返しをしてやろう」と通報することにした。

それでも「ラブドールを購入して騙された」という事実を警察に直接訴える勇気はなかった。そこで許さんは、これまたネットで“ネット警察”を検索し、メッセンジャーアプリを用いて“ネット警察告発センター”なる連絡先とコンタクトを取ることに。すると、事情を聞かされた“告発センター”の担当者は「調査を始めます」と述べ、その後「(ラブドールの)業者のアカウントはすでに凍結されました」という頼もしい知らせが届いた。

しかし、またもや許さんを災難が襲う。“告発センター”の担当者は「保証金6,800元をお支払いください。そうすれば、彼らの犯罪が証明されたさいにラブドールの購入金3,200元とともにすべて返却できます」などと言葉巧みに許さんを誘惑。許さんは言われるがまま6,800元を振り込んでしまった。

もちろん、この“告発センター”は警察でも何でもなく、単なる詐欺集団。“告発センター”はその後、「あなたのアリペイアカウントにはお金が振り込めません。別の口座アカウントを教えてください」と通達してきたことから、再び詐欺に遭ったことに気付いたのだという。

最終的に許さんが恥を忍んで本物の警察に通報したことから今回の一件は明るみになったが、仮に許さんが別の口座アカウントを教えていたら被害がさらに拡大していた可能性もある。三度騙されずに済んだことが不幸中の幸いだ。