又吉『火花』歴代最多売上で年間1位! Wミリオン&処女作での制覇は共に初 | ニコニコニュース

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オリコンが1日、「2015年 年間"本"ランキング」の各部門(集計期間:2014年11月17日~2015年11月22日)を発表し、総合部門にあたるBOOK部門では、第153回芥川賞を受賞した又吉直樹の小説デビュー作『火花』が、歴代最多売上223.3万部で年間1位に輝いた。ダブルミリオン突破、デビュー小説での同部門制覇は、共にランキング史上初となる。

駆け出し芸人の視点を通して「笑いとは何か、人間とは何か」を描いた『火花』は、発売開始以来、週間ランキングでもBOOK部門登場作品歴代最高となる通算13回の1位を獲得し、同じく歴代最高の8週連続1位(2015年7月27日付~9月14日付)を記録。そしてこのたび、歴代最高の売上部数で年間1位となった。これまでの年間総売上部数のトップは、2011年に年間1位を獲得した東川篤哉の『謎解きはディナーのあとで』の163.6万部だったが、それを大きく上回り、初の200万部突破となった。又吉は、同部門の作家別売上ランキングでも1位となり、また同作は、文芸・小説部門の1位も獲得している。

快挙達成に、又吉は「『火花』は、『本好きのコアな人だけに』とか、その反対で『普段本を読まない人に』とかそういうことを考えず迷いなく書いた作品です。だから、多くの方に読んでいただけたことが何よりもうれしいです」と喜び、「世の中には"面白いもの"がいっぱいあります。いろんな"面白いこと"の選択肢から、本を手に取って読んでもらうってことがいかに難しいか......。そういう状況を踏まえて、今後も書いていきたいです。何人かの、本を買ってくれる読者の取り合いをするんじゃなくて、読書以外の"面白いこと"に対抗できる作品をつくっていくのが必要なんやろな、というふうに思います」と今後の執筆についてコメント。「本もお笑いも、これからも両方ちゃんとやっていこうと思っています」と両立を誓った。

BOOK(総合)部門の2位は、ゲーム攻略本『妖怪ウォッチ 2 元祖/本家/真打 オフィシャル完全攻略ガイド』で80.2万部、3位はジェニファー・L・スコットの『フランス人は10着しか服を持たない』で64.8万部、4位は下重暁子の『家族という病』で50.9万部、5位は小林弘幸の『聞くだけで自律神経が整うCDブック』で49.4万部と続いている。

「2015年 年間"本"ランキング」は、ウェブ通販を含む全国書店3,517店舗からの売上データをもとに集計。