甘酸っぱすぎ! 観ると切ない気持ちになる青春アニメのおすすめ20選 | ニコニコニュース

マイナビスチューデント

青春アニメはいつの時代もアニメの定番! 大人になってから見ても、恋愛や部活にまっすぐに向き合うキャラクターたちの姿には、思わず胸が熱くなってしまうものです。今回は、「自分もこんなドラマティックな学生時代を送ってみたかった」と思わずうらやましくなる厳選青春アニメ20作をご紹介します。

1.とらドラ!

高校2年生に進級した高須竜児(たかす・りゅうじ)は、小柄ながら手のつけられない凶暴さから「手乗りタイガー」とあだ名される女の子、逢坂大河(あいさか・たいが)と同じクラスになった。ある日、大河は意中の相手である北村祐作にラブレターを渡そうとするが、間違って竜児のカバンに入れてしまう。それを取り返すべく竜児の家へ侵入した事件をきっかけに、大河、竜児は互いに告白の手伝いをする恋の共同戦線を張ることになる。協力し合いながらあの手この手を使って、意中の相手に思いを伝えようとするが、ことごとく計画は失敗。次第に2人は自分の本当の気持ちに気付いていく――。

個性派揃いのキャラクターによる、ハイテンションな展開が楽しめる学園ラブコメディー作品。タイトルは2人のニックネーム(逢坂大河は "手乗りタイガー"、高須竜児は"ドラゴン")に由来します。原作となったライトノベルは、「このライトノベルがすごい!」2007~2009の「作品(シリーズ)部門ランキング」において、連続ランクインを達成。

≪作品概要≫
原作:竹宮ゆゆこ
監督:長井龍雪
脚本:岡田麿里、樋口達人、岡崎純子、横谷昌宏
シリーズ構成: 岡田麿里
キャラクターデザイン:田中将賀
音響監督:明田川仁
音楽:スターチャイルドレコード
アニメーション制作:J.C.STAFF
放送期間:2008年10月~2009年3月

2.あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。

宿海仁太(やどみ・じんた、通称 "じんたん")、安城鳴子(あんじょう・なるこ、"あなる")、松雪集(まつゆき・あつむ、"ゆきあつ")、鶴見知利子(つるみ・ちりこ、"つるこ")、久川鉄道(ひさかわ・てつどう、"ぽっぽ")の5人は、小学生時代に「超平和バスターズ」というグループを結成し秘密基地で遊ぶ仲のよい幼馴染だった。しかし、6人目の幼馴染、本間芽衣子(ほんま・めいこ、"めんま")が川に転落して死亡したことにより、5人は心の傷を負い、中学校卒業後はバラバラの生活を送るようになっていた。

そんなある日、高校受験に失敗してから自宅に引きこもっていた主人公・仁太の前に、霊となった芽衣子が現れる。「生前の願いごとを叶えてほしいのだが、肝心の内容を忘れてしまった」。そう訴える芽衣子に、仁太は戸惑いながらもその願いを探っていくことに。こうして、離ればなれになっていた幼馴染6人が再び集まり始める。

突然、霊が現れるという非現実的な設定ながら、幼馴染を亡くしたキャラクターたちの罪の意識や複雑な胸のうちに抱える葛藤を通し、彼らの成長や絆をリアルな心理描写で表現。ドラマ性の強い感動必至のストーリーで、高い人気を集めました。監督の長井龍雪氏をはじめ、上述の「とらドラ!」を手掛けたスタッフたちが製作陣に加わっています。

≪作品概要≫
原作:岡田麿里
監督:長井龍雪
脚本:岡田麿里
キャラクターデザイン:田中将賀
音楽:REMEDIOS
アニメーション制作:A-1 Pictures
放送期間:2011年4~6月

3.ハチミツとクローバー

同じボロアパートで暮らす、美大生の竹本祐太(たけもと・ゆうた)、真山巧(まやま・たくみ)、森田忍(もりた・しのぶ)。ひとつ屋根の下、貧乏ながらも楽しい学生生活を送っていた3人は、ある日、大学に編入してきた花本はぐみ(はなもと・はぐみ)と出会う。竹本と森田はすぐに彼女を好きになるも、不器用なために自分の思いを伝えることができずにいた。

一方、真山はアルバイト先の建築デザイナー・原田理花(はらだ・りか)に好意を寄せていた。同級生である山田あゆみ(やまだ・あゆみ)から一途に想われていることを知りつつも、冷たくすることができず曖昧な態度を取ってしまう。この2つの三角関係を軸に物語は進んでいく…。

「浜田山美術大学」を舞台に、それぞれのキャラクターの悩みや生き方を描いた青春群像劇。とくに想いの実らない悩ましい恋愛模様は、青春を甘酸っぱさを強く感じさせてくれるはず。片恋ばかりの、複雑でもどかしい人間関係が特徴の作品です。原作コミックスを手がけたのは、『3月のライオン』などでも高い人気をほこる羽海野チカ。ご本人いわく、学生当時に友達がいなかったため、憧れていた「友達のいる世界」を描いているとのことです。

≪作品概要≫
原作:羽海野チカ
監督:カサヰケンイチ(第1期)/長井龍雪(第2期)
シリーズ構成:黒田洋介
脚本:黒田洋介
キャラクターデザイン:島村秀一
アニメーション制作:J.C.STAFF
放送期間:2005年4~9月(第1期)、2006年6~9月(第2期)

4.ちはやふる

「姉が日本一のモデルになる」。そんな夢を持っていた小学6年生の綾瀬千早(あやせ・ちはや)は、転校生の綿谷新(わたや・あらた)に「自分のことでないと夢にしてはいけない」と諭される。そんな新の夢は、競技かるたで名人になることだった。普段は大人しい彼が真剣にかるたをする姿を見ているうちに、千早は幼馴染の真島太一(ましま・たいち)を巻き込んでかるたの世界にのめりこんでいき、いつしかかるたで世界一になることを夢見るようになる。

しかし、卒業後に福井県へと戻った綿谷は、祖父が亡くなって以降かるたから離れてしまった。千早は高校生になって初めてそのことを知るが、かるたの世界で綿谷と再会できる日を信じ、真島と2人で瑞沢高校かるた部を設立するのだった。

小倉百人一首で行う競技かるたを題材に、キャラクターたちの成長を描いた本作。少女漫画とは思えない"スポ根"作品のような熱いストーリー展開のアニメとなっています。恋愛要素は少なめなので、男性でも楽しむことができそう。2015年4月には実写映画化も発表され、2016年3月と4月に2部作連続で公開される予定となっています。

≪作品概要≫
原作:末次由紀
監督:浅香守生
シリーズ構成:高山直也(第1期)/柿原優子、加藤綾子(第2期)
キャラクターデザイン:濱田邦彦
音楽:山下康介
アニメーション制作:マッドハウス
放送期間:2011年10月~2012年3月(第1期)、2013年1~6月(第2期)

5.響け!ユーフォニアム

中学3年生の夏。京都にある北中学の吹奏楽部に所属していた黄前久美子(おうまえ・くみこ)と高坂麗奈(こうさか・れいな)は、吹奏楽コンクール京都府大会に出場していた。大会では金賞を獲得したものの、久美子たちの部は関西大会への出場を逃してしまう。目標であった全国大会出場が叶わず、悔し涙を流す麗奈に対して、久美子はつい「本当に全国に行けると思っていたの」と本音を漏らしてしまった。

その時の経験を忘れられないまま、北宇治高校に入学した久美子。そこは、かつては吹奏楽強豪だったが、現在は低迷している学校だった。久美子がクラスメイトに誘われて、吹奏楽部の見学に行くと、そこに高坂麗奈がやって来て……。

受験や恋愛、部員同士の対立などを経験しつつ、吹奏楽にひたむきな情熱を注ぐ高校生たちの爽やかストーリー。全国大会出場を目指して奮闘する過程が丁寧に描かれています。

原作は武田綾乃によるライトノベルで、原作者の出身地である京都府宇治市が舞台になっています。あがた祭りや、「大吉山」として知られる仏徳山など、作品内の随所に登場する同市の名所や行事も見所のひとつ。続編や劇場版の制作も決定し、今後の展開も気になります。

≪作品概要≫
原作:武田綾乃
監督:石原立也
シリーズ構成:花田十輝
キャラクターデザイン:池田晶子
音楽:松田彬人
アニメーション制作:京都アニメーション
放送期間:2015年4月~6月

6.坂道のアポロン

舞台は1966年の長崎県佐世保市。横須賀からひとりで引っ越してきた高校1年生の西見薫(にしみ・かおる)は伯父の家に居候している。船乗りの父親の仕事の都合で転校を繰り返しており、周囲に心を閉ざしがちな一面があった。転入初日、薫は激しい吐き気を催して学校の屋上へと向かい、「札付きのワル」と恐れられるクラスメイト・川渕千太郎と出会う。彼を通じてジャズの魅力を知ることになり、初めての友達もでき、薫の生活は一変していく――。

アメリカの文化が漂う海辺の街を舞台に、ジャズ仲間が集うレコード屋の娘・迎律子(むかえ・りつこ)、ミステリアスな上級生・深堀百合香(ふかほり・ゆりか)、東京の大学に通う桂木淳一(かつらぎ・じゅんいち)らの人間模様が描かれています。スタンダードナンバーとして知られる『Moanin'』『My favorite things』『SOMEDAY MY PRINCE WILL COME(いつか王子様が)』など数々の名曲が登場するほか、アニメ『COWBOY BEBOP』を手掛けたアニメ監督・渡辺信一郎氏と同作品の音楽を担当した作曲家・菅野よう子氏がタッグを組んだことでも注目を集めました。

≪作品概要≫
原作:小玉ユキ
監督:渡辺信一郎
脚本:加藤綾子、柿原優子
キャラクターデザイン:結城信輝
総作画監督:山下喜光
音楽:菅野よう子
放送期間:2012年4~6月

7.君に届け

黒沼爽子(くろぬま・さわこ)は、長い黒髪と陰気な見た目のせいで霊感があるという噂が立ち、「貞子」と呼ばれてクラスメイトから避けられていた。しかし、北幌高校に入学し、きさくな性格で誰からも好かれる人気者・風早翔太(かぜはや・しょうた)と出会ったことをきっかけに、友情や恋、ライバルなどさまざまな "初めて" を経験していく。

日増しに募る翔太への思い――爽子は自分の中に芽生えた変化に戸惑いながらも、ゆっくりと恋心向き合っていく。すれ違いを繰り返す2人の恋の行く末は……?

恋愛モノの少女漫画にありがちなドロドロした展開がほとんどなく、黒沼爽子と風早翔太のピュアな恋愛模様を描いています。爽やかで甘酸っぱいストーリーに、読んだらキュンキュンすること間違いなし!

原作は椎名軽穂氏によるコミック。テレビアニメ版が2期にわたって放送されたほか、2010年には多部未華子氏、三浦春馬氏主演の映画により実写化も実現しています。

≪作品概要≫
原作:椎名軽穂
監督:鏑木ひろ
シリーズ構成:金春智子
キャラクターデザイン:柴田由香
音楽:S.E.N.S. Project
アニメーション制作:Production I.G
放送期間:2009年10月~2010年3月(第1期)、2011年1~3月(第2期)

8.俺物語!!

剛田猛男(ごうだ・たけお)は、常人離れした身体能力を持つゴリラ顔の高校1年生(推定身長2m、推定体重120kg)。正義感溢れる不器用な性格で同性からは好かれるが、異性からはまったくモテない。幼馴染のイケメン・砂川誠(すなかわ・まこと)とともに、集英高校に通っている。

ある日、猛男は電車で痴漢にあっていた小泉女学園高校1年生大和凜子(やまと・りんこ)を助けるが、その際、剛田は大和に一目惚れしてしまう。だが猛男には、「好きになった子は、必ず親友の砂川を好きになる」というジンクスが……。勘違いした猛男は、砂川と大和をくっつけようと尽力する――。

なんといっても衝撃的なのは、少女漫画の主人公とは思えない剛田猛男のビジュアル。「ゴリ」という呼び名を持つスポーツ漫画の金字塔『SLAM DUNK』(スラムダンク)の赤木剛憲のような見た目です。しかし、猛男は自分よりも他人の幸せを望む純情な性格で、誰かがピンチに陥った際には体を張って救出に向かうナイスガイなのです! 彼の男前すぎる内面に思わずときめいてしまうかも。

≪作品概要≫
原作:河原和音
作画・アルコ
監督:浅香守生
シリーズ構成:高橋ナツコ
キャラクターデザイン:濱田邦彦
音楽:S.E.N.S. Project
アニメーション制作:マッドハウス
放送期間:2015年4~9月

9.銀の匙 Silver Spoon

八軒勇吾(はちけん・ゆうご)は有名な中高一貫の進学校に通っていたが、学力競争に敗れて自信を喪失。勉強のできる兄に強いコンプレックスを持っていたこともあり、家族と距離を置くようになってしまった。寮があり、家に帰らなくて済むという理由で、大蝦夷農業高等学校(通称:エゾノー)に入学。場所を変えてもくすぶっていた勇吾だが、将来の夢をもつ生徒たちや動物との関わりを通じて、たくましく成長していく。

意外と認知されていない"農業""酪農"の世界に焦点を当て、北海道の農業高校に通う学生の成長や絆を描いた作品のキャッチコピーは、「汗と涙と家畜の酪農青春グラフィティ!!」。

主人公の目線を通じて、知っていそうで知らない "食" をめぐる世界について知識を深めることができる。

『鋼の錬金術師』『アルスラーン戦記』で知られる原作者の荒川弘は、実は北海道の酪農家出身。農業高校卒業生であり、作中には同氏の実体験が盛り込まれているそう。同作と平行して、自身の農業体験を題材としたエッセイ漫画『百姓貴族』を連載しており、共通のエピソードも描かれています。

≪作品概要≫
原作:荒川弘
監督:伊藤智彦(第1期)、出合小都美(第2期)
シリーズ構成:岸本卓
脚本:岸本卓
キャラクターデザイン:中井準
音楽:村井秀清
アニメーション制作:A-1 Pictures
放送期間:2013年7~9月(第1期)、2014年1~3月(第2期)

10.TARI TARI(タリタリ)

宮本来夏(みやもと・こなつ)の通う白浜坂高校には、普通科に加えて音楽科もある。来夏は普通科に入学したものの、歌うことが大好きで声楽部に所属していた。しかし、声楽部の合同発表会で緊張から歌うことができなかったことから、部内で歌うチャンスをもらえなくなってしまう。思い悩む高校生活最後の夏、来夏は自ら合唱部を設立することを決意する。

親友である沖田紗羽(おきた・さわ)の協力で、音楽科から普通科に転科した坂井和奏(さかい・わかな)らを入部させることに成功したが、発表会終了と同時に退部が続出。それでもめげない来夏たちは、なんと廃部寸前だったバトミントン部と統合! 「合唱時々バドミントン部」として再スタートする。はたして合唱部はどうなってしまうのか……?

神奈川県江ノ島や江ノ電沿線地帯をモデルにした青春ものの学園アニメ。恋愛描写はほぼなく、家族や友情の大切さを丁寧に描く心温まる作品に仕上がっています。

アニメ製作会社のピーエーワークス によるオリジナルアニメーション作品で、同社が手がけた『true tears』『花咲くいろは』に続く、青春物の第3作に位置づけられています。

≪作品概要≫
原作:EVERGREEN
監督:橋本昌和
シリーズ構成:橋本昌和
脚本:橋本昌和、佐藤梨香、横手美智子
キャラクターデザイン:tanu(原案)、関口可奈味
音楽:浜口史郎
アニメーション制作:ピーエーワークス
放送期間:2012年7~9月

11.氷菓

やらなくてもいいことならばやらないという "省エネ主義" を信条とする高校1年生・折木奉太郎(おれき・ほうたろう)は、ひょんなことから廃部寸前の古典部に入部。同級生の千反田える(ちたんだ・える)、中学時代からの友人である福部里志(ふくべ・さとし)、伊原摩耶花(いばら・まやか)と一緒に活動することになる。

好奇心旺盛なえるを中心に、4人は高校を中心に起こるさまざまな事件の謎を次々に解き明かしていくことになる。千反田えるが古典部に入部することとなった "一身上の都合"、古典部が代々作ってきた文集『氷菓』に隠れされた真実とはいったい…?

米澤穂信氏による推理小説「古典部シリーズ」を原作とする青春学園ミステリー。つくりこまれた謎解きシーンはもちろんですが、古典部の何気ない日常や恋愛もしっかり描いています。面倒なことはやりたくない折木、「私、気になります」が口癖のえるという対照的なコンビも魅力のひとつ。ミステリーとはいってもホラー系ではないので、日常系アニメのような気分で見ても楽しめます。

≪作品概要≫
原作:米澤穂信
監督:武本康弘
シリーズ構成:賀東招二
キャラクターデザイン:西屋太志
音楽:田中公平
アニメーション制作:京都アニメーション
放送期間:2012年4~9月

12.おおきく振りかぶって

祖父が経営する三星学園中学に通っていた三橋廉(みはし・れん)は、野球部のエース投手だった。しかし、チームメイトからは「祖父による"ひいき"だ」と嫌われ、試合にも負け続けて自信を失い、人間不信に陥ってしまう。

三星学園はエスカレーター式だったが、廉は野球をやめる覚悟で西浦高校に入学する。実力のない自分には三星学園以外ではピッチャーになれないだろうと思いながらも、ついついその足は野球部のグラウンドへと向かってしまう。しかし西浦高校の野球部は、監督は女性、選手は全員1年生という新設野球部。廉は迷いながらも野球を再び始めることになり……!

心理戦、駆け引きを緻密に描いた高校野球アニメ。スポ根な展開をするわけでも、カッコいい必殺技が登場するわけでもなく、しっかりと野球の魅力を伝えるリアルな描写が最大の見どころ。新しい野球漫画と絶賛された本作は、個性的なキャラクター、ドラマティックな人間関係も魅力で、野球には詳しくないという女性ファンからも人気を集めています。

≪作品概要≫
原作:ひぐちアサ
監督:水島努
シリーズ構成:黒田洋介
キャラクターデザイン:吉田隆彦
音楽:浜口史郎
アニメーション制作:A-1 Pictures
放送期間:2007年4~9月(第1期)、2010年4~6月(第2期)

13. のんのんびより

小学5年生の一条蛍(いちじょう・ほたる)は、両親の仕事の都合で東京から引っ越すことになり、旭丘分校という学校に転校する。そこは道路に "牛横断注意" の標識があり、バスが2時間に1本しか来ないほどの超ド田舎。全校生徒も、彼女を含めて5人しかいなかった――。

田舎にある小さな分校の女子小中学生たちが、山里の豊かな自然のなかで山菜を採ったり、お花見したり、魚を釣ったり、と彼女たちなりに季節を楽しむ日常を描いたコメディである本作。登場するキャラクターのかわいらしさはもちろんですが、大自然の美しさ、まったりとした田舎暮らしが視聴者から熱い支持を集めました。

原作の舞台は原作者である漫画家あっとがかつて住んでいた場所や、旅行先などさまざまな場所がモチーフとなっているそうです。アニメ制作のさいには、東京や千葉、埼玉、和歌山など様々な場所でロケハンを行ったのだとか。

ちなみに、登場人物のひとりである宮内れんげ(みやうち・れんげ)の不思議な挨拶「にゃんぱすー」は、2013年度アニメ流行語大賞では金賞に輝きました。

≪作品概要≫
原作:あっと
監督:川面真也
シリーズ構成:吉田玲子
脚本:吉田玲子、志茂文彦、山田由香
キャラクターデザイン:大塚舞
音楽:水谷広実
アニメーション制作:SILVER LINK.
放送期間:2013年10~12月(第1期)、2015年7~9月(第2期)

14.デュラララ!!

都会に憧れる男子高校生・竜ヶ峰帝人(りゅうがみね・みかど)は、幼馴染の紀田正臣(きだ・まさおみ)の誘いもあり、地元を離れて東京・池袋にある来良学園に入学することに。正臣いわく、池袋に住むうえで敵にまわしてはいけない存在があるのだという。それは、"池袋最強の男" "絶対に喧嘩を売ってはいけない人間" との呼び名を持つ平和島静雄(へいわじま・しずお)、趣味で情報屋を営む折原臨也(おりはら・いざや)、そして詳細不明のカラーギャング“ ダラーズ"。

不安を覚えつつも上京した帝人は、早々に漆黒のバイクを駆る都市伝説“ 首なしライダー" を目撃。そのうえ連続通り魔事件や、池袋のカラーギャング“ 黄巾賊"の存在まで浮上して……。

オカルトやカラーギャング(不良集団)を中心としたサスペンスアクション。池袋の日常や裏社会をさまざまなキャラクターの視点から描いており、謎に満ちたスピード感のあるストーリー展開を楽しめます。

原作は成田良悟のライトノベル。同じく成田作品『バッカーノ!』をアニメ化したスタッフが制作陣に多数参加しています。

≪作品概要≫
原作:成田良悟
監督:大森貴弘
シリーズ構成:高木登
脚本:高木登、根本歳三、村井さだゆき
太田愛、吉永亜矢、寺東克己
キャラクターデザイン:岸田隆宏
メカニックデザイン:山田起生
音楽:吉森信
アニメーション制作:ブレインズ・ベース(第1期)、朱夏(第2期)
製作:池袋ダラーズ、毎日放送(第1期)、池袋ダラーズ(第2期)
放送期間:2010年1~6月(第1期)、2015年1~3月、2015年7~9月、2016年1月~(第2期)

15.やはり俺の青春ラブコメは間違っている

過去のトラウマからひねくれた性格を持ち、"ぼっち生活" を送っていることを誇りとする高校生・比企谷八幡(ひきがや・はちまん)は、「青春とは嘘であり、悪である」と題する作文を書いたせいで、生活指導担当教師・平塚静によって、奉仕部に強制的に入部させられる。そこは生徒の自己改革を促し、悩みを解決する手助けを行う相談所のような部活。

比企谷は、そこで非の打ち所のない美少女の雪ノ下雪乃(ゆきのした・ゆきの)、クラスの上位カーストに属するギャルの由比ヶ浜結衣(ゆいがはま・ゆい)と出会い……。

社交性や個性がないキャラクターを主人公に据えた、通称「残念系青春ラブコメ」は、シリーズ累計485万部突破したライトノベル『僕は友達が少ない』に代表される最近人気のジャンル。原作は『このライトノベルがすごい! 2014』にて作品部門1位を受賞しました。2015年には作品部門だけでなく、『好きな男性キャラクター部門』『好きな女性キャラクター部門』『好きなイラストレーター部門』でも1位を獲得して4冠を達成! いま注目の作品です!!

≪作品概要≫
原作:渡航
監督:及川啓
シリーズ構成:菅正太郎
キャラクターデザイン:田中雄一
音楽:石濱翔、高橋邦幸
アニメーション制作:feel.
放送期間:2015年4~6月

16. さくら荘のペットな彼女

神田空太(かんだ・そらた)は、水明芸術大学附属高校の問題児の巣窟となっている寮 "さくら荘" で暮らす高校2年生。変人に振り回される生活に嫌気が差し、早く出たいと願いつつ日々を過ごしていた。そんななか、世界的な天才画家にして、超絶美少女の椎名ましろ(しいな・ましろ)がさくら荘に引っ越してきた!

外に出れば必ず道に迷い、自分でパンツを履くこともできない生活破綻者のましろ。さくら荘会議の結果、空太は彼女の面倒をみる“飼い主"に任命されてしまう……。

問題児が集まるさくら荘を舞台にした作品では、ずば抜けた才能とあくの強さを持つ、尖ったキャラクターが多数登場するラブコメディー作品。恋愛の行く末はもちろんですが、それぞれのキャラクターが自分の夢を追う姿にも心を掴まれます。青春モノならではの、思わず目頭が熱くなる展開が楽しめるはず。周囲には個性派、天才肌が集まるなか、才能に恵まれず悩む主人公・空太の成長も見所です。

≪作品概要≫
原作:鴨志田一
監督:いしづかあつこ
シリーズ構成:岡田麿里
キャラクターデザイン:藤井昌宏
音楽:林有三
アニメーション制作:J.C.STAFF
放送期間:2012年10月~2013年3月

17. ココロコネクト

私立山星高校に通う、八重樫太一(やえがし・たいち)、永瀬伊織(ながせ・いおり)、稲葉姫子(いなば・ひめこ)、桐山唯(きりやま・ゆい)、青木義文(あおき・よしふみ)の5人が所属するのは文化研究部、略して文研部。ある夜、桐山と青木のあいだでお互いの人格が入れ替わっていたことが発覚。最初は冗談だと思い信じなかった他の部員間でもおなじ現象が次々と発生し、5人は困り果ててしまう。そんなとき、彼らの前に「ふうせんかずら」と名乗る存在が現れ、人格の入れ替わりは彼による実験だったことが明らかになる……。

"人格入れ替わり" のほかにも、普段は理性で抑えている様々な欲望がランダムに解放される "欲望解放"、身体が子どもになってしまう "時間退行" など、さまざまな超常現象が起こるなか、文研部の5人が奮闘する学園ファンタジー。恋愛や友情、ギャグといった要素も楽しめますが、キャラクターたちが悩みながら問題を克服していくシリアルな展開が魅力の作品です。現実にはありえない状況を通じて、キャラクターたちの内面をリアルに描いており、思わず「人間ってなんだろう?」と考えさせられてしまうはず。

≪作品概要≫
原作:庵田定夏
総監督:大沼心
監督:川面真也
シリーズ構成:志茂文彦
キャラクターデザイン:赤井俊文
音楽:三澤康広
アニメーション制作:SILVER LINK.
放送期間:2012年7~9月

18. Angel Beats!

音無結弦(おとなし・ゆづる)が、苗字以外のすべての記憶を失って到着したのは死後の世界。理不尽な人生を送り、まともな青春時代を送れなかった人間がこの世界に送られ、"天上学園" で楽しい青春時代を経験したのち転生するのだという。

あるとき、音無はふとしたことで、神に反逆する少女・仲村ゆり(なかむら・ゆり)と出会う。彼女は理不尽な人生を強いた神に復讐することを目標に掲げ、転生を拒んで天使との激戦を繰り広げる "死んだ世界戦線" のリーダーだった。生前の記憶もなく何が起こっているか分からない死後の世界で、音無は戦線の隊員と行動するなかで、次第に世界の真実を知ることになる……。

「CLANNAD」「リトルバスターズ!」などで知られる有名ゲームシナリオライター・麻枝准氏が原作を手掛けた作品。「人生」という重いテーマを持つ作品ながら、明るいキャラクターたちが登場し、ギャグ要素も多く、テンポよくストーリーが進みます。また、特にこだわって製作された、ハイクオリティーなバンド演奏シーンにも注目。

≪作品概要≫
原作:麻枝准
監督:岸誠二
脚本:麻枝准
キャラクターデザイン:Na-Ga(原案)、平田雄三
音楽:ANANT-GARDE EYES、麻枝准
アニメーション制作:ピーエーワークス
製作:Angel Beats! Project
放送期間:2010年4 ~6月

19. 花咲くいろは

松前緒花(まつまえ・おはな)は母親と2人暮らしをしている高校2年生。ある日、母親が借金を作った恋人と夜逃げすることになり、緒花は住み慣れた街を離れ、これまで会ったことのない祖母のもとで暮らすことになる。祖母は大正ロマンの香り漂う温泉旅館「喜翆荘(きっすいそう)」を経営しており、緒花は、板前見習いの鶴来民子、仲居の押水菜子ら従業員と一緒に働きながら高校に通う生活をスタートする。

見捨てられるようにして、親元を離れた緒花の成長、人間ドラマを描いた作品。ピーエーワークスの10周年を記念して制作されたもので、個性的なキャラクターたちが織りなす爽やかなストーリー、細部にまでこだわった美しい作画を楽しめます。

石川県・湯涌温泉をモデルとしており、同地では作中に登場する架空のイベント「ぼんぼり祭り」を実施。2011年に公開された作品にも関わらず、2015年開催の第5回「ぼんぼり祭り」では過去最高の来場者数を記録。今なおファンの心を根強く捉えているようです。

≪作品概要≫
原作:ピーエーワークス
監督:安藤真裕
シリーズ構成:岡田麿里
脚本:岡田麿里、樋口達人、浦畑達彦、小柳啓伍、西村ジュンジ
キャラクターデザイン:岸田メル(原案)、関口可奈味
音楽:浜口史郎
アニメーション制作:ピーエーワークス
放送期間:2011年4月3日:9月25日

20. 一週間フレンズ。

純粋でまっすぐな性格の高校2年生、長谷祐樹(はせ・ゆうき)は、いつもひとりでいるクラスメイト、藤宮香織(ふじみや・かおり)と友達になりたいと思い、話しかけた。だが、彼女はそれを頑なに拒否し、月曜日になると友達との記憶がリセットされてしまう記憶喪失を患っていることを告げる。祐樹は忘れられてしまうことを承知で、香織との交流を続け2人の思い出を少しずつ重ねていく。香織は祐樹の親友、桐生将吾(きりゅう・しょうご)、山岸沙希(やまぎし・さき)とも親しくなり、少しずつ友達のことを記憶できるようになっていくが……。

見所はやはり、ピュアなキャラクターたちの優しさ、暖かさがうるっと来る感動のストーリー。「夏目友人帳」を手掛けたブレインズ・ベースによる、ほんわかとしたタッチの美しいアニメーションともよくマッチしています。恋愛要素は弱めですが、純粋な恋愛が好きな人にはオススメの作品です。TVアニメは2014年4月~6月放送され、11月には舞台化を実現。2015年10月には実写映画化も発表されました。

≪作品概要≫
原作:葉月抹茶
監督:岩崎太郎
シリーズ構成:菅正太郎
キャラクターデザイン:山崎絵里
音楽:戸田色音
アニメーション制作:ブレインズ・ベース
製作:「一週間フレンズ。」製作委員会
放送期間:2014年4月~6月

いかがでしたか? 「最近トキメキがなくてつまんまいなあ」なんてぼやいている方は、ぜひキュン死にするような青春ストーリーをお試しください!

ライター:島田 昌樹(サイドランチ)