外国人からすると奇妙すぎる? 日本産RPGの続編7選 | ニコニコニュース

RPG 続編 和製 どうしてこうなった?
コタク・ジャパン

かつてご紹介しました、「続編が待たれる地味(?)な名作RPG7選」「まだまだあるゾ! 続編が待たれる地味(?)な名作RPG15選」シリーズに加え、今回はちょっと脱線して続編を作っちゃったばっかりに良くも悪くも「どうしてこうなった? 」な、ゲームを7本ご覧ください。


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これらは外国人ゲーマー記者の独断と偏見でピックアップされた7作品ですが、「確かに」と納得するものも多いのではないかと思います。

一部ネタバレがありますので、ご注意ください。


■『ウルティマ 聖者への道』


アメリカ人のリチャード・ギャリオット氏が生み出した名作シリーズですが、日本ではポニーキャニオンがファミコンに移植。結果、和製RPGのようになってしまいました。

一般的なJRPGでは、悪者を倒してお姫様を救い、世界を破滅から守るといった明白な大義名分がありますが、このゲームに関しては主人公が究極の知恵の写本「コデックス」を手に入れ、聖者アバタールになることが使命

自由度が高過ぎるため何をして良いのかがわからなかったり、さらにはマップも広大で移動に時間がかかったり、アイテムなどもクリアのために必要なのかどうかの説明がなかったりと、不親切で挫折したプレイヤーが多かった迷作とのことです。


■『ファイナルファンタジー X-2』


暗くて重めだけど最後には感動させるというのが『ファイナルファンタジー』シリーズの王道の流れですが、前作の『FF X』の続きなのに雰囲気や戦闘スタイルが大きく変化。そして奥ゆかしかったユウナの変わり様が......と、賛否両論の巻き起こった作品。

しかし、この記事を書いたティエリアス記者は、ストーリーレベルの段階を経て次へ進む所やゲームの奥深さに良い意味で期待を裏切られたそうです。集中すれば本編はすぐにクリア出来てしまうものの、他にやることが多く、ドレスフィアの採用やJ-POP歌手とのコラボレーション、そして行動の自由度が高いのも良かった理由として挙げています。


■『時の継承者 ファンタシースターIII』


ありきたりな剣と魔法とドラゴンのテイストとはちょっと違い、SF要素が強いRPGの草分け『ファンタシースター』シリーズ。

中でも本作は、1000年前に起こったモンスター軍団対ロボット軍団による大戦争により、徐々に文明が廃れていったことで人々が、中世時代のような生活をしている世界が舞台になっています。

結局、ドラゴンにさらわれた結婚相手を追いかけるうちに、自分がいる世界は前作で破壊された星を脱出した宇宙コロニーだった! ということが明るみになるシナリオ展開。

最初の主人公から結婚して3代目になるまでゲームをプレイし、誰を伴侶にしてどの子を授かったかでエンディングがマルチに分かれるという点も斬新でした。そして、敵モンスターのデザインがまた超斬新です。

ファンの間では外伝的な扱いを受けているようですが、スピンオフ作品としては素晴らしいのではないでしょうか。


■『ブレス オブ ファイアV ドラゴンクォーター』


シリーズの大ファンだったティエリアス記者ですが、5作目に関してはこれまでの作品との違いに衝撃を受けたそうです。

主人公のリュウとヒロインのニーナという名前は従来通り引き継がれているものの、まずディストピアとなった世界の地下都市が舞台というのに驚いたのだとか。

2002年にL.A.で開催された「E3エキスポ」にて、ディレクターの池原まことさんが「村上龍氏の小説『五分後の世界』に影響を受けて作った」と発表したように、その世界観は大きく変更されました。

値が100%に達してしまうと主人公が死んでしまう「D-カウンター」の採用と、新鮮な空気がないと生きられないニーナがいるため、上層階にいないと不便が生じるなど、多くのプレイヤーにとってキツい仕様だったのではないでしょうか?

ゲーム進行が詰んだ場所でギブアップし、最新のステータス状態を保ったままセーブ地点で再スタートができる「SOL」システムが採用されているからこそ、物語を深く理解できる反面、プレイ時間が延々と長くなってしまうことにも、賛否が分かれたようです。


■『クロノ・クロス』


このゲームは、前作『クロノ・トリガー』から20年の月日が流れた後の世界を舞台にしていますが、ティエリアス記者は主人公クロノ達はどうなったのだろうか? と疑問に思っているそうです。

時間ではなくパラレルワールドを行き来する物語という性質もあり、一部キャラのその後が判明することは判明しますが、とにかくお気に入りだった主役クロノが登場しないことが残念だったとのこと。

続きとして本作をプレイしたかった人にはイマイチだったのかもしれませんが、別のものとして考えれば大いに楽しめる名作ですし、音楽も数あるRPGの中でも記憶に残る作品でしょう。


■『リンクの冒険』


横スクロールで『悪魔城ドラキュラ』や『メトロイド』風になっただけでなく、2頭身のリンクもちょっと成長したグラフィックになったりと、別物になった作品。

当時ディスクを書き換え、電源を入れて初めて「あれー?」となったファミっ子たちも多かったかもしれません。

これも続編ではなく新しいシリーズだと思えば、それはそれで楽しいゲームです。それにエラーさんとの会話や、ジャンプ突きに下突き攻撃が出来るアクション性妖精に変身できる魔法などの要素は多くのファンを魅了しました。

しかし、前作とのつながりについてはわからず。もしかすると、妖精になったリンクが時代と世界を飛び越え、後に我々が握り潰したいほどウザいと思ったナビィこそが『リンクの冒険』のリンクなのではないか? という憶測も存在します。


■『ハイドライド3 闇からの訪問者』


世界中で色んな機種に移植された、RPGブーム初期のクラシック作品『ハイドライド』。

1作目はヒドい駄作として知られ、2作目は2006年後半にオランダのMSXゲーム・ディストリビューターがネットで広めるまでリリースされず、3作目は時間や重量の概念で苦労しながらプレイしたというシリーズです。

当時のゲームにしてはあまりにもリアリティーを追求しすぎており、主人公がちゃんと食べて寝ないと弱くなり、善い行いをしていないと村人は話してくれないどころか必要なアイテムも入手できません。

持ち物が多ければ重量過多で歩くのが遅くなり、重たいコインは紙幣に両替が可能、ちゃんと昼夜の概念もあるなど、自己管理もしないと上手く事が進みません

ゲーム内にはどうやって解いたら良いのかサッパリお手上げの謎解きがいくつもあり、プレイヤーのイライラが募ります。しかし頑張って続けていると徐々に強くなっていき、ゲームの世界は興味深いSFへと向かっていくのです。

途中で入手した宇宙服を着て、地割れに落ちたかと思えば宇宙空間へ降り立ち、星々を見渡しながら歩けば宇宙船を発見。船内にはエイリアン化した乗組員たちが徘徊しており、主人公はコンピューターにアクセスして世界で起こっている情報を手に入れられます。

そして、最後は囚われの妖精を助け、世界の創造主を名乗る大ボスを倒して世界は平和になるのでした。


以上、皆さん多少なりとも共感するところがあるかもしれませんし、ゲームを良く理解している方なら「いやいや実はアレはね......」と思う方もおられるかもしれません。もし「あのゲームの続編には思う所があるぞ」というRPGを思い付きましたら、ぜひとも教えて下さい。


7 Strangest JRPG Sequels[Kotaku]
Ultima IV: Quest of the Avatar Nintendo Retrospective/Review[YouTube]
Final Fantasy X-2 - 006 - Luca & The Moogle Suit[YouTube]
Thoughts on Phantasy Star 3 : The First 10 Minutes[YouTube]
Breath of Fire V: Dragon Quarter (PS2) 1 Trailer[YouTube]
PS1 Chrono Cross Trailer HD[YouTube]
Zelda II: The Adventure of Link[YouTube]
Super Hydlide - Ending[YouTube]

参考:ウルティマIV Quest of the Avatar[ゲームカタログ@Wiki ~クソゲーから名作まで~]
参考: 時の継承者 ファンタシースターIII[Wikipedia]
参考:BREATH OF FIRE: DRAGON QUARTER[Project Gutenbrg Self-Piblishing Press]
参考:Hydlide[Wikipedia]

岡本玄介