【ワシントン時事】米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は3日、上下両院合同経済委員会の公聴会で証言し「雇用の改善によって、インフレ率が目標の2%に戻るとの自信が強まっている」と述べ、物価に関する利上げの条件が満たされつつあるとの認識を明らかにした。その上で「利上げは金融危機からの回復の証し。その日を楽しみにしている」と強調した。

 イエレン議長は、景気回復は見通しに沿っているとして、月内の利上げに改めて前向きな姿勢を示した。FRBは15、16両日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、事実上のゼロ金利を解除し、9年半ぶりの利上げに踏み切るかを判断する。

 イエレン議長は米経済について、今後も雇用は一段と改善し、数年かけて物価は目標に達すると予想。こうした見通しを踏まえれば、ゼロ金利解除後の利上げは緩やかに進み、当面緩和的な金融政策が続くと述べた。