綾野剛、役作りで10キロ増減 『凶悪』監督最新作で“黒い警部”役に挑む | ニコニコニュース

白石和彌監督と初タッグを組む綾野剛(C)anan/小笠原真紀
クランクイン!

 俳優の綾野剛が、山田孝之主演の映画『凶悪』で知られる白石和彌監督の新作『日本で一番悪い奴ら』で主演を務めることがわかった。2002年に北海道で実際に起こった“日本警察史上、最大の不祥事”とよばれる「稲葉事件」をモチーフにした作品で、悪に手を染めた警部役を演じる。

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 本作では、「稲葉事件」で“黒い警部”と異名を残す実在の男が逮捕されるまでの26年間を描きだす。事件は当時、警部の「覚せい剤取締法違反容疑」と「銃砲刀剣類所持等取締法違反容疑」の逮捕にとどまらず、「やらせ捜査」や「銃刀法違反偽証」など警察組織の闇が次々と明るみになり、世間の注目を集めた。

 この重厚なサスペンスに挑む白石監督は、「この映画を撮らずに、次のステージには進めない」と覚悟を決め、『凶悪』のプロデューサーチームと再びタッグを組み、『グッドフェローズ』や『ウルフ・オブ・ウォールストリート』、深作欣二監督『県警対組織暴力』を超える、世界で勝負できるクライム・エンターテイメントを目指すという。

 綾野は持ち込まれた脚本に惚れ込み出演を快諾。役作りのためクランクインからアップまで体重を10キロ増減させた上、激しい柔道練習にも毎日のように取り組み撮影に挑んだという。「白石和彌監督との出会い、撮影現場、過ごした時間は私の役者人生に無二の影響を与えました。この作品は私が来年出演する映画でも、もっとも衝撃で愚かで愛おしい、何物にも変えがたい問答無用の最狂最愛物語です」と作品への並々ならぬ思い入れを見せる。

 白石監督は、正義だと信じて疑わずどんどん悪に染まっていくというクレイジー過ぎる役柄を、振り切って演じた綾野の役者魂を大絶賛。「一人の人間の半生を描くことが、これほどまでに困難で苦しく、そして極上の輝きを持つものかと驚嘆しています。それもこれも全ては綾野剛!苦く哀しく、どうしようもなく楽しい極上のエンターテインメントになっています」と自信に満ちたメッセージを寄せた。

 映画『日本で一番悪い奴ら』は2016年6月25日、全国ロードショー。